号泣しながら興毅と抱き合う父・史郎氏=さいたまスーパーアリーナ
「WBC世界フライ級タイトルマッチ」(29日、さいたまスーパーアリーナ)
亀田興毅の試合をリング下で見守っていた父・史郎氏(44)は、勝利の瞬間、涙で声にならなかった。「やったな、やったな、興毅。よくやったわ。ほんまにようやった。最高やで」。リング上の息子に目を向け、自身に語りかけるようにつぶやいた。
2年前の内藤-大毅戦で反則行為を促したとしてセコンドライセンスの無期限停止処分を受け、この日はリング下から“指示”を飛ばした。興毅が明確な判定で因縁対決を制し「つらい時期もあったからな」と涙で振り返った。
また2年前、内藤に敗れた大毅は、自身の敵を討ってくれた兄・興毅に「やっぱりお兄ちゃんや。強かったな。自分が勝った時よりもほんまにうれしい。敵討ちとか関係なしにうれしい。お兄ちゃん、おめでとう」と目を真っ赤にさせながら、喜んだ。
(2009年11月29日)