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塩釜市立病院:「全適」移行提案へ 来年4月実施、再建に曲折も /宮城

 塩釜市は12月4日開会の12月定例議会に、経営改善が迫られている塩釜市立病院を、経営に自主性を与える地方公営企業法の「全適」(全部適用)企業に移行する条例改正案を提案する。事業管理者を置き、人事、給与、予算などに権限と責任を持たせる措置で、来年4月に実施予定。移行を見据えて、27日夜に、病院経営の「改革プラン評価委員会」(委員長・本郷道夫東北大教授)が初会合を開催。経営改善を求める意見は強く、再建には曲折がありそうだ。

 同病院は、財務処理のみに地方公営企業法を適用する「一部適用」で運営してきたが、07年度の累積赤字が21億3000万円まで拡大。市は、外部識者らの審議会が「経営形態の見直しが必要」と答申したことを受け、今年度から、経営改革プランをスタート。経営再建策として全適移行を盛り込んだ。

 全適に移行すると、事業管理者の権限で、職員の採用▽職員の給与・勤務条件▽労働協約の締結▽予算案の作成▽資産の取得・処分--などが可能になり、「機動的な経営」ができる。半面、経営状況に応じて給与などを決めるため職員らの懸念も強く、労働組合との詰めの交渉を続けている。

 「評価委員会」では、今年度上期の実績が報告された。収支はわずかに改善し、病院側は「再建への道筋が見えてきた」としたが、委員からは地域医療の連携や高度機器の活用などで「経営改善につなげる一層の努力」を求める意見が出た。【渡辺豊】

毎日新聞 2009年11月29日 地方版

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