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鳩山首相の87歳母、特捜部聴取へ

11月28日8時0分配信 スポーツ報知

 鳩山由紀夫首相(62)の資金管理団体「友愛政経懇話会」の政治資金収支報告書虚偽記載問題で、東京地検特捜部が首相の母・安子さん(87)を参考人として事情聴取する方向で検討を始めたことが27日、関係者への取材で分かった。安子さんから首相側に提供された資金の一部が、偽装の原資に充てられた可能性が浮上したため。安子さんは名門「ブリヂストン」の石橋家の出身。息子たちの政治指針にも何かと影響を与えてきたとされ、“ゴッドマザー”とも呼ばれる存在だ。

 ゴッドマザーは事情聴取されてしまうのか―? 一連の問題で、安子さんから首相側に提供された資金の一部が、偽装の原資となった可能性が浮上。特捜部は資金提供の経緯について、安子さん本人への確認が不可欠と判断した模様だ。関係者によると、安子さんは昨年までの5年間で年間約1億8000万円、計約9億円を首相側に貸し付けたとされている。

 安子さんは、由紀夫首相や弟の邦夫元総務相(61)への節目ごとの助言などで、何かとクローズアップされてきた。ブリヂストン創業者の石橋正二郎氏の長女で、一郎元首相の長男・威一郎元外相と結婚。「日本のケネディ家」と呼ばれる政治家一家で、ブリヂストン社株などのばく大な資産を背景に、息子たちの政治活動を支えてきた。

 1986年、学者だった由紀夫首相が初出馬する際、威一郎氏が「(邦夫氏を含め)一家3人で政治をやる必要はない」と猛反対。これをなだめ、首相の事務所設立費用など、物心両面でバックアップしたのは安子さんだった。北海道に自ら乗り込み、あいさつ回りや街頭演説もこなした。

 96年には由紀夫首相が、住専問題で国会空転が続いた際、安子さんから「あなたも邦夫も議員バッジを外して2人で新党を旗揚げしなさいよ」と「兄弟新党」を提案された話を披露。その後首相は新党さきがけ、邦夫氏は新進党を離党、旧民主党を立ち上げた。

 邦夫氏の都知事選の95年の不出馬、99年の出馬にも安子さんの意向が影響したと言われている。また、由紀夫首相が当時人妻だった幸さんと交際し、結婚する際に渡米。幸さんの元夫側に「漆塗りのお盆」を渡したことも報じられている。

 なお、由紀夫首相も邦夫氏も東大出身だが、安子さんから「勉強しなさい」と言われた記憶はあまりないとのこと。2002年に出版された「鳩山由紀夫 蛭田有一フォト・インタビュー集」(求龍堂)の中では「我が家の中で一番、精神的に強い人はお袋」とした上で「実に謙虚なお袋ですから、ゴッドマザーと呼ばれるのはどうでしょう」と疑問を呈している。

 また「ぜいたくを一番嫌うのはお袋」で「タクシーには乗らない」「シャケの切り身1つとごはんとおみおつけ程度の食事しかとらなかった」と証言。「もったいないという言葉がさかんに母からは伝わってきた」としている。

 特捜部はこの日までに、団体の会計責任者だった元政策秘書を任意で聴取。経理担当だった元公設第1秘書(解任)との業務の割り振りや、3億円を超すとみられる虚偽記載への関与の有無をただしたのに対し、関与を否定したとみられる。



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最終更新:11月28日8時0分

スポーツ報知

 

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