元町係長を1億横領容疑で逮捕 福岡・鞍手 2009/11/19 13:07
福岡県警は19日、福岡県鞍手町の公金約1億円を着服したとして、業務上横領の疑いで同町の元会計係長梶原康幸容疑者(51)=2008年5月に懲戒免職=を逮捕した。県警によると、容疑を認めている。
逮捕容疑は03年5月、町がかんがい施設の運営資金として管理していた定額郵便貯金3口座を解約し、計約1億円を着服した疑い。
同町によると、梶原容疑者は1995年から会計業務を担当。当初から着服を繰り返し、ギャンブルに使ったり、着服分の穴埋めに充てたりしていたという。
被害総額は約2億6千万円。同町はこのうち、時効にかからない約1億5千万円について09年8月、県警に告訴していた。県警は今回の約1億円以外の約5千万円についても立件する方針。横領は08年4月、梶原容疑者が別の部署に異動した際、後任職員が発見した。
鞍手町によると犯行当時は、口座解約や現金引き出しに必要な証書や印鑑を金庫に入れ、一括管理していた。事件の発覚を受け、別々の場所に保管するなどの対策を取ったという。
鞍手町の柴田好輝町長は「町民に迷惑と心配をかけて深くおわびする。二度とこのような不祥事が起きないよう再発防止に努めたい」とコメントした。
【写真説明】 業務上横領の疑いで逮捕された梶原康幸容疑者