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【社会】

首相側に母から9億円 元秘書説明 月1500万円ずつ 過去5年間

2009年11月26日 朝刊

 鳩山由紀夫首相の資金管理団体「友愛政経懇話会」の政治資金収支報告書虚偽記載問題で、懇話会の会計事務を担当していた元公設第一秘書(解雇)が、東京地検特捜部に「首相の母親から過去五年間で計九億円の資金提供を受け、政治資金に充てた」と説明していることが、関係者への取材で分かった。

 特捜部は、首相の母親から提供された資金の一部が、偽装献金の原資になったとみて調べているもようだ。

 関係者によると、元秘書は、鳩山家の資産管理会社「六幸商会」が用意した首相の母親の資金を、毎月千五百万円ずつ受け取り、事務所の金庫に保管。現金は鳩山家関連の国際交流団体の関係者が、六幸商会から元秘書のもとに運んでいたという。

 資金提供は、元秘書から「政治活動のための資金が足りない」と相談された国際交流団体の幹部が、母親の資金を提供することを提案したという。

 元秘書は資金提供について、特捜部に「首相への貸付金だった」と説明しているという。

 首相の母親は二〇〇三〜〇八年の六年間に、自己名義の銀行口座から計約三十六億円を引き出し、現金化していたとされる。特捜部は、ほかにも母親から首相側への資金提供がなかったかどうか確認しているもようだ。

 首相の事務所は弁護士を通じ、「捜査中なので、お答えを控えさせていただく」としている。

 

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