京都の紅葉シーズンは四季の豊かさを実感できる半面、少々憂うつでもある。あちこちの道路が渋滞するからだ。当然のことながら週末は特にひどい▼そんな市内から遠く離れて、今秋の休日は明石海峡周辺へ家族で釣りに行くことが多い。山々が色づくころになると、30センチ前後のカレイが波止場から狙えるからだ。激流にもまれているせいか、肉厚でとてもおいしい▼初任地や前任地の方がずっと海に近かったが、釣りに興味はなかった。カレイは子供のころ、地元・茨城県で手のひらサイズながら家族で釣った魚で、当時の感動が久々によみがえる。やはり帰路は少し渋滞するのが玉にきずだが……。【朝日弘行】
毎日新聞 2009年11月25日 地方版