以下、EM初心者の平成12年度4月からの取組について述べる。

4月  4月下旬の家庭訪問中に花壇の土を掘り返し、我が家で半年間EM容器に入れて発酵していたものを教材園(縦1.5m、横3m)に3カ所に分けて入れた。

 実は、半年前にEM容器を購入し我が家の残滓で発酵させていたものの、それを入れる適切な花壇が見つからずそのままにしておいたのである。半年も経過していたので腐っていないかと心配したが、無用の心配であった。

 EM菌は本当にすごい。ただし、液は腐臭していた。それも、かなり強烈なにおいであった。迷惑にならないように処理した。
5月  EMぼかしとEM容器が理科の勉強に必要だから学校の予算で購入できないかと要望したところ、OKが出たのですぐ注文した。

 琉球大学教授 比嘉照夫氏の著書「EMで生ゴミを活かす」(サンマーク出版)の末尾に、宮崎県の業者が掲載されていたのでそこに注文した。

 2日後に届いた。EMぼかしを入れた容器(魚釣り用:密閉できるから)は、「EMぼかし」と明記して他の先生が分かるように職員用靴箱の近くにおいた。同様にEMで発酵させる容器を2つを玄関の横に置いた。

 発酵させる容器は2つは準備したい。発酵するのに数週間かかるため、一つ目がいっぱいになったら2つ目の容器に入れるようにしておくと無駄を減らせるからである。
6月  調理士さんにお願いして、毎日1sの残滓を出してもらった。給食後すぐ残滓を絞って水気をできるだけ取って容器に入れ、説明書に書いてある通りの量のEMぼかしを上から振りかけた。

 その作業は玄関横で行った。その場所は先生方がよく通るところであり、「何をしているんですか。」とか「EMをやりよっちゃね。」と廣木によく話しかけた。

 予定では2、3週間で発酵するはずだったのだが・・・・・・。
7月  1ヶ月経っても、EM特有のにおいがしない。すっぱいつんとしたにおいが鼻を刺す。我が家でしたときは2週間ほどで発酵したのに。これは変だと思った。

 よく考えてみると、残滓で多かったのがタマネギでしかも小さく切っていなかったのだ。夏場でもあったのでEMぼかしも多めにかけるべきであったのだ。反省点である。液は毎日取った。
8月  夏期休業中は、当番の先生にヘチマの花壇に水をまいてもらった。与えたのは水だけである。
9月  やっとEM特有のにおいがしてきた。表面に白カビが発生している。本に書いてある通りだなと思った。
 液を500倍に薄めて1週間に1回教材園にまいた。 
10月  4日に第1回収穫。Bの写真の通りである。他にも程々大きくなった緑色のヘチマを取った。
11月  11月にも成長を続けた。茶色いヘチマと緑色のヘチマが横並びの状態になった。また、花が毎日咲き続けた。暖冬の影響もあったと推測されるが、ヘチマ教材園横の1年教室の先生が、「11月なっても花が咲くなんて異常じゃ。」と言っていたのが印象に残った。EM菌で発酵したものを入れた教材園とそうでない教材園で比較実験はしていないので断言はできないが、EMの効果が大きいと考える。
 最後の雌花を確認したのは、9日である。雄花は依然として咲き続けた。

 22日、第2回の収穫。特に大きかったのは3個であった。全てのヘチマを取りヘチマの棚を撤去した。この時雄花が8個咲いていた。

 後日教材園を掘り返す。出るわ出るわ。ミミズが。養分が豊かな証拠である。
12月  5・6年の理科専科の先生がEMに興味をもたれ、「花の苗を植えるからEMで発酵させたのを入れてみようか。」と言ってくださった。そこで土を耕した際に土の中に入れた。
13年
4月
 EMで発酵させたものを入れた花壇には花が咲き誇っている。

 また、新しくこられた校長先生から、「廣木先生はEMを知っているんですか。」と聞かれた。校長先生の奥さんが、EMで作った飲み物を飲んでいるということであった。

 以上EM初心者の取組について述べてきた。
 EMの本や実践記録を読みながらの取組であり不備があったものの、自分がEMのすごさを実感できたのは大きな収穫であった。
 EMの効果を職員に知ってもらうのに、4学年理科で扱うヘチマはおすすめである。
                                        
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