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「金が欲しかった」趣旨の供述 飯豊の女性殺人の容疑者

2009年11月21日 09:51
 飯豊町添川の自宅で、無職佐原ナツヱさん(75)が殺害された事件で、殺人容疑で逮捕されたナツヱさんの親類で、近くの無職佐原二男(ふたお)容疑者(57)が「金が欲しかった」という趣旨の供述をしていることが20日、長井署の捜査本部の調べで分かった。供述にあいまいな点もあり、ほかの動機の可能性も含め、追及している。一方、捜査本部は、遺体の状況などから、ナツヱさんが殺害されたのは15日夕〜16日午前との見方を強めている。

 捜査本部によると、二男容疑者は金に困り、11月上旬、家族から数千円を受け取ったという。ナツヱさんの遺体発見から1日ほどたった18日午後、捜査員が自宅に戻った二男容疑者を見つけた際、所持金はほとんどなかった。

 数千円を手にしてから10日ほどたった17日ごろ、長井市内のパチンコ店で遊技中の二男容疑者が目撃されている。捜査本部は事件前に、この数千円を使っていた可能性があるとみており、パチンコ代の捻出(ねんしゅつ)先などを調べている。

 一方、捜査本部によると、ナツヱさんの長女(48)が17日午後1時40分ごろに遺体を発見した際、死後硬直が解け始めていたことが分かった。周辺の環境などにもよるが、死後硬直は死後数時間後に始まり、2日目ぐらいから解け始めるとされている。

 さらに、新聞配達員によると、17日早朝にナツヱさん方を訪れた際、16日に配達した朝刊が新聞受けに残ったままだった。近所の女性が15日午後4時ごろにナツヱさんと会って以降の目撃情報はなく、捜査本部は、犯行時刻を15日午後4時〜16日午前に絞り込んでいる。

突然の別れ惜しむ−葬儀で親族や友人ら
 飯豊町添川の自宅で殺害された佐原ナツヱさんの葬儀が20日午後、同町の喜雲寺でしめやかに営まれた。親族やナツヱさんと親しかった友人ら60人ほどが突然の別れを惜しんだ。

 葬儀は同日午後1時半に始まった。参列者によると、ナツヱさん殺害容疑で逮捕された佐原二男容疑者の母と兄も参列、終始頭を下げていた。ナツヱさんの次女の夫があいさつしたが、事件には触れず、長女と次女は涙を流しながら聞いていたという。参列した男性(75)は「今まで経験したことのない葬儀。参列者は、何とも言えない、やるせない表情だった」と話していた。

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