飯豊町添川の無職、佐原ナツヱさん(75)が自宅で殺害された事件で、殺人容疑で逮捕された近くの無職、佐原二男(ふたお)容疑者(57)が18日午後に自宅に戻った際、母親(82)に「悪いことした。ずっと山に行っていた」と話していたことが19日、分かった。母親が取材に明らかにした。長井署捜査本部は動機を中心に捜査を進める。
佐原容疑者は一時所在不明になったが、18日午後に自宅に戻り、捜査員が任意同行を求めた。母親は「16日昼ごろ家からいなくなり、18日午後2時ごろふらっと歩いて帰ってきた」と話している。
近所の人の話では、佐原容疑者はナツヱさんにお金を借りようとしたことがあったという。「パチンコが好きだった」と話す人もいる。ナツヱさんと親しい女性(78)は「家から数万円盗まれたとナツヱさんから聞いた」と話す。別の女性(85)は「お金を貸してくれと何度か頼みに来たと聞いた」と話す。
捜査本部は19日、佐原容疑者宅を家宅捜索し証拠品などを押収した。20日に山形地検に送検する予定。【鈴木健太、浅妻博之】
毎日新聞 2009年11月20日 地方版