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「金は借金返済に」容疑の市係長供述

2009年11月19日

 柏崎市発注の診療所医師住宅増築工事をめぐる公金詐取事件で、詐欺の疑いで逮捕された同市建築住宅課審査係長、今井秀雄容疑者(50)=長岡市小国町千谷沢=が「だまし取った金は借金の返済に充てた」と供述していることが、捜査関係者への取材でわかった。県警は18日、今井容疑者と、共謀したとされる業者側の2人の計3人を同容疑で新潟地検に送検した。

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■県警、随意契約資料も押収

 捜査関係者によると、今井容疑者は消費者金融などに借金があったという。3人は増築工事費を水増しし、約50万円と算出して市の公金をだまし取ったとされるが、この中には正規の工事代金も含まれている。県警は、不正に得た分を3人で分配すれば借金返済に充てるには少なくなるため、今井容疑者がほかにも同種の水増し発注をしていた可能性があるとみて、市の随意契約の資料などを17日に押収した。

 また、共謀したとされる月橋工務店専務の月橋弘章容疑者(40)=柏崎市米山台3丁目=と、同工務店元従業員の内山和久容疑者(32)=同市安田=は「今井容疑者に水増し額を指示された」と供述しているという。

 今井容疑者は06年の事件当時、市の建築住宅課建築営繕係の主任で、少額の随意契約工事額は今井容疑者が決めることができる立場にあったとみられ、県警はこうした立場を利用して今井容疑者が主導したとみている。

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■職員の逮捕受け 緊急に課長会議

 職員が詐欺の疑いで逮捕された事件を受け、柏崎市は18日朝、「緊急課長連絡会議」を開いた。庁内部課長ほぼ全員の約70人が出席。会田洋市長は事件の概要について述べた後、「服務規律の確保と公務員倫理の徹底を呼びかけて欲しい」などと訓示した。

 続いて山田哲治副市長は、07年の中越沖地震からの復旧・復興に職員全員で頑張ってきたことを引き合いに、「職員一丸で信頼回復していこう」などと呼びかけた。

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