/小学校/総合/環境/EM/生ごみ/ぼかし TOSSアンバランス福島 冨田元久
失敗しないEM生ごみ処理
布石編/回収編/熟成・発酵編/埋め戻し編/活用編
バケツの中は,EMグループと腐敗菌グループの「陣取り合戦」である。給食の残飯をよく熟成させ、発酵させるためのポイントは,いい微生物に「優先権」を与えることである。 |
給食の残飯をよく熟成させ、発酵させるためのポイントを以下述べる。
EMグループと腐敗菌グループの「陣取り合戦」である。いい微生物に「優先権」を与えるとうまくいく。 |
したがって、次の2つのことが大切になってくる。
水を切った生ゴミは、「新鮮なうちに」専用バケツへ入れる。 |
EMグループに「優先権」を与えるためである。夏場は、腐敗菌が繁殖しやすいので、できるだけすぐに専用バケツに入れた方がいい。
ふりかけるEMボカシは、少ないより、多い方がいい。 |
味方が多い方が、「陣取り合戦」では、勝利をおさめることができる。 EMボカシの量は、三角コーナー1杯あたり5〜10gが適量とされている。
しかし、ごくおおざっぱ、アバウトで心持ち多く使う方がいい結果を生むそうである。
生ゴミの水気が多いときは、水分を調整する。 |
そこで、私は、次の2つのことをしている。
EMボカシの量で調整する。 |
スイカの皮のような水気の多い生ゴミに対しては、ボカシを多めにふりかけている。
ティシュぺーパーを混ぜる。 |
ティシュペーパーの原料は、「木」である。したがって、肥料になる。
ティシュペーパーのような「薄い紙」ならば、土に埋めると跡形もなく消えてしまう。
燃やすしかないティシュペーパーのリサイクルにもなる。
嫌気状態にするため、生ゴミに空気を「ふれさせない」ようにする。 |
例えば、スイカの皮は、大きいままだとすきまができる。つまり、空気にふれてしまう。したがって、「ごちそうさま」をするまで、子ども達に細かくちぎらせてから入れるようにしている。
また、「ギュッと押し込んですきまの空気を追い出す」方法も紹介されている。しかし、これは、面倒くさい。簡単でなければ長続きしない。
そこで、こんなことをしている。
漬物用「落としぶた」の上に、大きめの買い物袋に砂を入れ「重石」としてのせる。 |
これにより、バケツに入れた生ゴミの上面が空気にふれることを防ぐことができる。また、砂の重さで、生ゴミ間のすきまの空気も追い出すことができる。いわば、一石二鳥の方法である。
なお、「落としぶた」も買い物袋に入れて、口をしばると「つまみ」ができる。
これは、手を汚さず、出し入れができるので重宝している。
水気を切るため、液肥がたまったら抜く。 |
液肥は、いろいろな使い道がある。これは、参考文献を読んでいただきたい。
土に埋め戻す日を「ふた」にマジックで書く。 |
夏場なら1週間、冬場で2週間ねかせれば、土に埋め戻すことができる。
バケツいっぱいになった日を書くより、埋め戻す日を書いておいた方がよい。また、ふたに日付が増えていくので、何回くらいリサイクルしたかがわかり、励みにもなる。
では、うまくいったかどうか見分けるポイントを2つあげる。
腐敗臭がせず、ぬか漬けのような「甘酸っぱい」発酵臭がする。 |
これも「百聞は、一臭にしかず」である。
生ゴミの形がそっくりしている。 |
これは、びっくりしたことがある。
4月にミニトマトの土づくりのために「EM生ゴミ」を開けてみた。すると、なんと「黒豆」がでてきた。お節料理の「黒豆」である。1月ごろの残飯が、ぞくぞくでてきた。焼き魚など皿にのせれば、間違って食べてしまうほどであった。
3ヶ月も経過して形がそっくりしているというのは、ふつう考えられないことである。これが、「蘇生型」の微生物の力なのだと思った。
生ゴミの漬け物を作る。 |
とたとえられているが、なるほどと思った。