/小学校/総合/環境/EM/生ごみ/ぼかし  TOSSアンバランス福島 冨田元久


失敗しないEM生ごみ処理
布石編/回収編熟成・発酵編埋め戻し編活用編

 EMで処理した生ゴミも子どもにとっては「くさいにおい」である。 「EM生ゴミ」は、相対的には、くさくないことを示す必要がある。

 EMで給食の残飯を処理をしてきて、次のことは、以外と重要なポイントになるのではないかと考えている。

 EMで処理した生ゴミ(以下、「EM生ゴミ」)も子どもにとっては「くさいにおい」である。

 大人は、「腐敗臭」を数多く経験している。しかし、子どもは、案外、経験していないものである。低学年は、特にそうである。
 「EM生ゴミ」は「ぬか漬けのようなにおい」と言えども、子どもにとっては、くさいのである。
 したがって、最初から、「EM生ゴミ」のにおいをかがせることに、反対である。「EMは、くさい。」という悪い印象を与えかねない。
 そこで、同じ生ゴミを使った対照実験により、「EM生ゴミ」は、「腐敗した生ゴミ」よりは、いいにおいであることを示さなければならない。

 「EM生ゴミ」は、相対的には、くさくないことを示す。

 そして、次に大切なのは、以下の2つである。

 ゴミ問題に対する「危機感」を持たせる。 

 「危機感」を持てば、少々のにおいはがまんできるのである。
 「危機感」を持たせるための資料として、「『地球を救う微生物EM』5巻セット(TOSS出版)」は、説得力「大」である。

 「EM生ゴミ」のすばらしさを「事実」で示す。

 実際に、「EM生ゴミ」で育てた植物の鉢植えがあれば一番良い。ない場合には、前掲書がやはりよい。
 最後に大切なことは、

 教師自身が、「惚れる」ことである。 

 そこで、次のような2つの事実を示すことにする。

 「チャンコ鍋」のような食べ残しが理想的な堆肥となる。
   −「EMで生ゴミを活かす」比嘉照夫著(サンマーク出版)P95− 

 給食の残飯は、肉あり、野菜あり、魚の骨ありのまさに「チャンコ鍋」である。全く、理想的な堆肥となりうるわけである。
 したがって、コンビニやスーパーの期限切れのお総菜、お弁当等も理想的な堆肥となりうる。リサイクルのシステムができればすばらしい。

 簡単、安い、役に立つ。 

 専用バケツに生ゴミを入れる。多めにEMボカシをふりかける。これをバケツいっぱいになるまで繰り返す。後は、しばらくねかせてから、土に埋める。簡単!
 私の計算では、三角コーナー1杯につき、EMボカシ8円である。安い!
 体にいい野菜、長持ちするきれいな花が咲く。役に立つ!
 そして、これは、「長続きさせる」ためのポイントでもある。
 以上のような布石を打ったら、いよいよ準備にかかる。

 専用のバケツを「2個」買う。

 私が、始めた頃は、教室におけるような専用バケツはなかった。そこで、プラスチックの「漬け物だる」に厚手のポリ袋を入れて使っていた。 これは、密閉性は良かった。しかし、液ぬきができない、生ゴミをポリ袋に入れる時、手が汚れるなどの問題が出てきた。
 2000円弱で、専用バケツが売っていることを知りさっそく購入した。
 なお、専用バケツには、液肥抜きのコックがついている。そのタイプとしては、「プッシュ式」より、「回転式」の方が使いやすい。「回転式」は、コックをひねれば手を離しても液肥を出し続けることができる。しかし、「プッシュ式」は、ボタンを押し続けなければならない。
 また、給食の残飯がバケツいっぱいになると、夏は1週間、冬は2週間熟成させなければならない。そこで、2個あると便利である。

 良質な「EMボカシ」を選ぶ。 

 EM生ゴミ処理で失敗する原因の多くは、「品質の悪いEMボカシ」を使ったためだそうである。
 したがって、信頼できるメーカーの良質なボカシを購入し、「におい」を覚えておくと良い。「甘酸っぱい発酵臭」と本には、書いてあるが、「百聞は、一臭にしかず」である。
 私は、「地球を救う大変革A」の巻末に載っていたメーカーからボカシを買ったので失敗しなかった。

 EMボカシは、ミルク缶に入れて使う。 

 ミルク缶のリサイクルである。うまい具合にEMボカシ一袋(500g入り)が、一缶に入る。
 また、15gのスプーンがついているので便利である。
 湿気があると品質が低下するので、私は、念のため焼きのりなどについてきた乾燥剤を入れている。特に入れなくともよいと思う。