「恥の文化」を脳科学で授業する 修正案

群馬法則化サークル「水芭蕉」  千明 浩己


 発問8・9が「恥の文化」からずれていたこと、後半の発問がやや難しかったことなどから、
授業後の感想では「難しい」という言葉がたくさん並んだ。
 やはり組立が甘かったと反省する。
 授業する前に何を教えるのかが、明確になっていなかったのが失敗の原因である。
 今なら、発問8・9は抜き、以下の発問から授業に入りたい。

発問1 那須与一宗高は、判官(源義経)から、「平家方の女房が差し上げた扇を射よ」と命じられた。与一宗高は、一度は断る。なぜか。

 その理由は「もしも外したなら源氏の恥となるから」と、源氏の名誉を第一に考えたからで
ある。

発問2 そして、「やらないのなら、鎌倉へ帰れ」という判官の言葉に、結局引き受ける。外せば、命にかかわることである。本人ももしも外したら切腹すると言っている。なぜ、鎌倉へ帰らずにそんな危険な役を引き受けたのか。

 それは、鎌倉へ帰ることは武士としての「恥」だからである。恥をかくということは、命を
失うことよりも恐れていたことであった。
 鎌倉時代には、すでに日本人の「恥の文化」はでき上がっていた。

発問3 江戸時代、日本人が初めて西洋の文化を学びにその地を訪れたとき、外国人は驚きました。なんという言葉を投げ掛けたと思いますか。

 着物を着て、刀を差し、堂々と歩き、礼儀正しい言動の日本人に驚いたのである。
 「これほど洗練されていて、誇り高い民族を見たことがない。」「彼らは何よりも名誉を重
んじる。」これが、私たち日本人の祖先が西洋人にかけられた言葉であった。

 これらの発問を通してから、心と脳の話に入っていけば、後半とつながったのではないかと
考える。
 反省の多い授業であったが、しかし授業者としては大変楽しい授業であった。
 今後の指導に生かしたい。

 
 

 メール、お待ちしております。どうか、ご指導ください。


作成責任者:千明浩己(TOSS水芭蕉・TOSS群馬ML)    

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