1998年8月 茨城県警察本部少年課の調査
少年犯罪で検挙、補導された少年270人と一般の小中学生の食生活を比較した調査である。
調査項目 |
検挙、補導された少年 |
一般の少年 |
外泊について |
・よく、時々する。
軽犯罪群 50%
粗暴犯罪群 75%
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・よく、時々する 15%
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朝食を3日に1回は抜かす |
粗暴犯罪群に特に多く、50%を越える。 |
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朝食を一人で食べる |
非行少年が圧倒的に多く、粗暴犯罪群では65%である。 |
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家以外で朝食を食べる。 |
同様に非行少年が多い。 |
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夕食を一人で食べる |
非行少年が多い。
粗暴犯罪群では50%を越える |
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家族で鍋を囲む |
少ない |
多い |
間食 |
ジュース類が多い |
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好き嫌い |
多い
嫌いな食品
くだもの・牛乳・おひたし・ごまあえ・ご飯・野菜・みそ汁・魚の煮物
摂取している食品が限られている |
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茨城県少年課の考察
「食事を親に作ってもらいそれを食するという習慣が乏しいことが非行と関係することが窺われる。」
大沢博岩手大学名誉教授が行った調査
(盛岡少年院に収容されている少年たちに対して行った調査)
特徴的なこととして次のことをあげている。
1 長期にわたって清涼飲料水の大量摂取
2 甘い冷菓、スナック菓子、チップス類を大量に食べている。
3 朝食は抜き
4 菓子パンやインスタントラーメンの食事
5 副食として肉特に焼き肉や肉加工食品をよく食べる。
6 野菜、とくに根菜はほとんど食べない。
こうした食生活から「低血糖症」になり、凶暴な犯罪を起こしてしまう。
「低血糖症」とは簡単にいえば脳のぶとう糖が足りなくなり、脳の機能が低下することである。
その結果、血糖値を上げようとして攻撃ホルモンのアドレナリンの分泌を促し、人間を攻撃的にさせるのである。
低血糖症の研究はアメリカが進んでいる。
その研究で分かってきたことは次のことである。
1 暴力犯罪者は低血糖を示す。
2 暴力犯罪者で異常なグリコース、インシュリン値を示すものは
血中コレステロール値が恒常的に低い。
3 血中コレステロール値が反社会的行動と関係がある。
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