2009年11月22日
【講評】極真会館主催第41回ｵｰﾌﾟﾝﾄｰﾅﾒﾝﾄ全日本空手道選手権大会
東京体育館において､2日間にわたって行なわれた極真会館第41回全日本選手権大会は､田中健太郎(28)が04年以来5年ぶり二度目となる優勝で幕を閉じた｡
最終日となった今日は､2階席の端まで埋まるほど観客も満員となり､試合の進行もｽﾑｰｽﾞに終了するなど､大成功の大会といって良いだろう｡
試合様相も接近戦での下段蹴りと下突きという単調な攻防は少なく､多彩なｺﾝﾋﾞﾈｰｼｮﾝや上段へのﾋｻﾞ蹴りでの一本決着が続出するなど､非常に見所の多い試合が続いた｡
結果的には､ここ数年と同様に強豪外国人勢の脅威から何とか日本が王座を守った大会だったといえるかもしれない｡田中や2年連続ﾍﾞｽﾄ4に残り健闘を見せたﾍﾞﾃﾗﾝの木立裕之(37)など､入賞した顔ぶれを見ても昨年とほとんど変わらないように思える｡
しかし､8位入賞には到らなかったが､敢闘賞を受賞した三田裕太(20)､鎌田翔平(22)､さらに初出場で新人賞を獲得した小林大起(18)など､2年後の世界大会での活躍が期待できる若手が多く台頭した｡極真会館の新たな世代交代が見られる大会であった｡
記/Mugen･飯田
最終日となった今日は､2階席の端まで埋まるほど観客も満員となり､試合の進行もｽﾑｰｽﾞに終了するなど､大成功の大会といって良いだろう｡
試合様相も接近戦での下段蹴りと下突きという単調な攻防は少なく､多彩なｺﾝﾋﾞﾈｰｼｮﾝや上段へのﾋｻﾞ蹴りでの一本決着が続出するなど､非常に見所の多い試合が続いた｡
結果的には､ここ数年と同様に強豪外国人勢の脅威から何とか日本が王座を守った大会だったといえるかもしれない｡田中や2年連続ﾍﾞｽﾄ4に残り健闘を見せたﾍﾞﾃﾗﾝの木立裕之(37)など､入賞した顔ぶれを見ても昨年とほとんど変わらないように思える｡
しかし､8位入賞には到らなかったが､敢闘賞を受賞した三田裕太(20)､鎌田翔平(22)､さらに初出場で新人賞を獲得した小林大起(18)など､2年後の世界大会での活躍が期待できる若手が多く台頭した｡極真会館の新たな世代交代が見られる大会であった｡
記/Mugen･飯田
gokuakunin15mei at 20:30｜Permalink│
【試合結果&観戦記2】極真会館主催第41回ｵｰﾌﾟﾝﾄｰﾅﾒﾝﾄ全日本大会(2日目結果)
大波乱なく2日目に入った全日本大会｡
3回戦からの試合結果と寸評､観戦記を(株)夢現舎の飯田記者が報告します｡
極真会館第41回全日本大会速報
22日最終日
AM11:30 開会式
PM12:10 試割り
PM12:50 3回戦開始
PM14:05 3回戦終了
ﾄｰﾅﾒﾝﾄ3回戦が終了した｡
Aﾌﾞﾛｯｸでは43歳の大ﾍﾞﾃﾗﾝ市村が延長戦にまでもつれた激闘の末､惜しくも敗退｡ｴﾄﾞｱｰﾙﾄﾞは上段ﾋｻﾞ蹴りによる驚愕の一本勝ち｡
Bﾌﾞﾛｯｸはﾅｳﾞｧﾛが圧倒的な強さを見せるも､住谷が外国人の一角ﾃｨﾄｩｺﾌを撃破｡
Cﾌﾞﾛｯｸはﾍﾞﾃﾗﾝ木立が安定した戦いで勝利するが､徳田は試割り判定でｻﾄﾞｳﾞｫｶｿﾌに屈した｡
Dﾌﾞﾛｯｸは初出場18歳の新鋭･小林がｷｭｰｼﾞｯｸを破る｡田中健太郎､ﾏﾒﾄﾞﾌらは順当に勝利｡
4回戦､ﾍﾞｽﾄ16進出者は以下の通り｡
●Aﾌﾞﾛｯｸ
赤石誠､ﾆｺﾗｲ･ﾀﾞﾋﾞﾄﾞﾌ､内田義晃､ｴﾄﾞｱｰﾙﾄﾞ･ﾀﾅｶ
●Bﾌﾞﾛｯｸ
ｱﾚﾊﾝﾄﾞﾛ･ﾅｳﾞｧﾛ､三田裕太､住谷統､森善十朗
●Cﾌﾞﾛｯｸ
木立裕之､阿曽健太郎､鎌田翔平､ﾀﾞﾙﾒﾝ･ｻﾄﾞｳﾞｫｶｿﾌ
●Dﾌﾞﾛｯｸ
小林大起､別府良建､ﾇﾙﾏｶﾞﾒﾄﾞ･ﾏﾒﾄﾞﾌ､田中健太郎
極真会館第41回全日本大会速報
22日最終日
PM14:10 4回戦開始
PM15:05 4回戦終了
ﾄｰﾅﾒﾝﾄ4回戦が終了した｡
Aﾌﾞﾛｯｸでは赤石が手数でﾀﾞﾋﾞﾄﾞﾌを圧倒し勝利｡内田は再延長でも決定打を見せられず､体重判定によりｴﾄﾞｱｰﾙﾄﾞに敗れる｡
Bﾌﾞﾛｯｸは三田が善戦するもﾅｳﾞｧﾛが勝利｡世界ｳｪｲﾄ制中量級王者･森が住谷を下し2年連続のﾍﾞｽﾄ8入りを果たす｡
Cﾌﾞﾛｯｸはﾍﾞﾃﾗﾝ木立が延長戦の末､阿曽に勝利｡鎌田はｻﾄﾞｳﾞｫｶｿﾌに延長戦で敗れた｡
Dﾌﾞﾛｯｸはこれまで快進撃を見せた小林も､試割り判定にて惜しくも別府に敗れる｡田中は本戦にて手数でマメドフに競り勝つ｡
準々決勝戦､ﾍﾞｽﾄ8進出者は以下の通り｡
●Aﾌﾞﾛｯｸ
赤石誠､ｴﾄﾞｱｰﾙﾄﾞ･ﾀﾅｶ
●Bﾌﾞﾛｯｸ
ｱﾚﾊﾝﾄﾞﾛ･ﾅｳﾞｧﾛ､森善十朗
●Cﾌﾞﾛｯｸ
木立裕之､ﾀﾞﾙﾒﾝ･ｻﾄﾞｳﾞｫｶｿﾌ
●Dﾌﾞﾛｯｸ
別府良建､田中健太郎
22日最終日
PM15:10 準々決勝戦開始
PM15:35 準々決勝戦終了
ﾄｰﾅﾒﾝﾄ準々決勝戦が終了した｡
Aﾌﾞﾛｯｸは赤石が効果的に下段を効かし本戦でｴﾄﾞｱｰﾙﾄﾞに勝利｡
Bﾌﾞﾛｯｸはﾅｳﾞｧﾛがﾗｯｼｭを見せ本戦で森を退ける｡
Cﾌﾞﾛｯｸは流血するｱｸｼﾃﾞﾝﾄにも関わらず木立が体重判定にてｻﾄﾞｳﾞｫｶｿﾌを撃破｡
Dﾌﾞﾛｯｸは田中が積極的に前に出て本戦で別府を下した｡
準決勝戦､ﾍﾞｽﾄ4進出者は以下の通り｡
赤石誠､ｱﾚﾊﾝﾄﾞﾛ･ﾅｳﾞｧﾛ､木立裕之､田中健太郎
22日最終日
PM16:00 準決勝戦開始
PM16:10 準決勝戦終了
ﾄｰﾅﾒﾝﾄ準決勝戦が終了した｡
赤石対ﾅｳﾞｧﾛは延長戦にもつれ込むも､後半に手数で押し切ったﾅｳﾞｧﾛが勝つ｡
木立と田中の対戦は本戦で突きと下段蹴りで圧倒した田中の勝利｡
決勝戦は
ｱﾚﾊﾝﾄﾞﾛ･ﾅｳﾞｧﾛ､田中健太郎の対戦となった｡
続きを読む
3回戦からの試合結果と寸評､観戦記を(株)夢現舎の飯田記者が報告します｡
極真会館第41回全日本大会速報
22日最終日
AM11:30 開会式
PM12:10 試割り
PM12:50 3回戦開始
PM14:05 3回戦終了
ﾄｰﾅﾒﾝﾄ3回戦が終了した｡
Aﾌﾞﾛｯｸでは43歳の大ﾍﾞﾃﾗﾝ市村が延長戦にまでもつれた激闘の末､惜しくも敗退｡ｴﾄﾞｱｰﾙﾄﾞは上段ﾋｻﾞ蹴りによる驚愕の一本勝ち｡
Bﾌﾞﾛｯｸはﾅｳﾞｧﾛが圧倒的な強さを見せるも､住谷が外国人の一角ﾃｨﾄｩｺﾌを撃破｡
Cﾌﾞﾛｯｸはﾍﾞﾃﾗﾝ木立が安定した戦いで勝利するが､徳田は試割り判定でｻﾄﾞｳﾞｫｶｿﾌに屈した｡
Dﾌﾞﾛｯｸは初出場18歳の新鋭･小林がｷｭｰｼﾞｯｸを破る｡田中健太郎､ﾏﾒﾄﾞﾌらは順当に勝利｡
4回戦､ﾍﾞｽﾄ16進出者は以下の通り｡
●Aﾌﾞﾛｯｸ
赤石誠､ﾆｺﾗｲ･ﾀﾞﾋﾞﾄﾞﾌ､内田義晃､ｴﾄﾞｱｰﾙﾄﾞ･ﾀﾅｶ
●Bﾌﾞﾛｯｸ
ｱﾚﾊﾝﾄﾞﾛ･ﾅｳﾞｧﾛ､三田裕太､住谷統､森善十朗
●Cﾌﾞﾛｯｸ
木立裕之､阿曽健太郎､鎌田翔平､ﾀﾞﾙﾒﾝ･ｻﾄﾞｳﾞｫｶｿﾌ
●Dﾌﾞﾛｯｸ
小林大起､別府良建､ﾇﾙﾏｶﾞﾒﾄﾞ･ﾏﾒﾄﾞﾌ､田中健太郎
極真会館第41回全日本大会速報
22日最終日
PM14:10 4回戦開始
PM15:05 4回戦終了
ﾄｰﾅﾒﾝﾄ4回戦が終了した｡
Aﾌﾞﾛｯｸでは赤石が手数でﾀﾞﾋﾞﾄﾞﾌを圧倒し勝利｡内田は再延長でも決定打を見せられず､体重判定によりｴﾄﾞｱｰﾙﾄﾞに敗れる｡
Bﾌﾞﾛｯｸは三田が善戦するもﾅｳﾞｧﾛが勝利｡世界ｳｪｲﾄ制中量級王者･森が住谷を下し2年連続のﾍﾞｽﾄ8入りを果たす｡
Cﾌﾞﾛｯｸはﾍﾞﾃﾗﾝ木立が延長戦の末､阿曽に勝利｡鎌田はｻﾄﾞｳﾞｫｶｿﾌに延長戦で敗れた｡
Dﾌﾞﾛｯｸはこれまで快進撃を見せた小林も､試割り判定にて惜しくも別府に敗れる｡田中は本戦にて手数でマメドフに競り勝つ｡
準々決勝戦､ﾍﾞｽﾄ8進出者は以下の通り｡
●Aﾌﾞﾛｯｸ
赤石誠､ｴﾄﾞｱｰﾙﾄﾞ･ﾀﾅｶ
●Bﾌﾞﾛｯｸ
ｱﾚﾊﾝﾄﾞﾛ･ﾅｳﾞｧﾛ､森善十朗
●Cﾌﾞﾛｯｸ
木立裕之､ﾀﾞﾙﾒﾝ･ｻﾄﾞｳﾞｫｶｿﾌ
●Dﾌﾞﾛｯｸ
別府良建､田中健太郎
22日最終日
PM15:10 準々決勝戦開始
PM15:35 準々決勝戦終了
ﾄｰﾅﾒﾝﾄ準々決勝戦が終了した｡
Aﾌﾞﾛｯｸは赤石が効果的に下段を効かし本戦でｴﾄﾞｱｰﾙﾄﾞに勝利｡
Bﾌﾞﾛｯｸはﾅｳﾞｧﾛがﾗｯｼｭを見せ本戦で森を退ける｡
Cﾌﾞﾛｯｸは流血するｱｸｼﾃﾞﾝﾄにも関わらず木立が体重判定にてｻﾄﾞｳﾞｫｶｿﾌを撃破｡
Dﾌﾞﾛｯｸは田中が積極的に前に出て本戦で別府を下した｡
準決勝戦､ﾍﾞｽﾄ4進出者は以下の通り｡
赤石誠､ｱﾚﾊﾝﾄﾞﾛ･ﾅｳﾞｧﾛ､木立裕之､田中健太郎
22日最終日
PM16:00 準決勝戦開始
PM16:10 準決勝戦終了
ﾄｰﾅﾒﾝﾄ準決勝戦が終了した｡
赤石対ﾅｳﾞｧﾛは延長戦にもつれ込むも､後半に手数で押し切ったﾅｳﾞｧﾛが勝つ｡
木立と田中の対戦は本戦で突きと下段蹴りで圧倒した田中の勝利｡
決勝戦は
ｱﾚﾊﾝﾄﾞﾛ･ﾅｳﾞｧﾛ､田中健太郎の対戦となった｡
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2009年11月21日
【試合結果&観戦記】極真会館主催第41回ｵｰﾌﾟﾝﾄｰﾅﾒﾝﾄ全日本大会(初日2回戦結果)
21､22日の両日に亘り開催される日本最大の空手ﾄｰﾅﾒﾝﾄ､極真会館主催第41回全日本空手道選手権大会｡
試合結果や試合模様､topicなどの観戦記を､(株)夢現舎･編集記者の飯田さんがいち早く報告します｡
(大会ﾊﾟﾝﾌﾚｯﾄの画像)
21日初日
AM11:00 開会式
AM11:30 1回戦開始
AM15:10 1回戦終了
全128名によるﾄｰﾅﾒﾝﾄ1回戦が終了した｡初日ということもあり会場はまだ5割程度の入りであるが､多彩な技による一本勝ちが続出するなど白熱した試合が繰り広げられた｡各ﾌﾞﾛｯｸの主な結果は以下の通り｡
●Aﾌﾞﾛｯｸ
赤石誠､市村直樹､内田義晃､ｴﾄﾞｱｰﾙﾄﾞ･ﾀﾅｶらが順当に勝ち上がる｡2年振りの出場となった元王者内田は上段蹴りで技有りを奪った｡
●Bﾌﾞﾛｯｸ
ｱﾚﾊﾝﾄﾞﾛ･ﾅｳﾞｧﾛ､三田裕太､住谷統､ｲｺﾞｰﾙ･ﾃｨﾄｩｺﾌ､森善十朗らが2回戦進出｡外国人は2人とも一本勝ち｡外国勢の強さが際立った｡
●Cﾌﾞﾛｯｸ
木立裕之､阿曽健太郎､村岡賢和､鎌田翔平､徳田忠邦､ﾀﾞﾙﾒﾝ･ｻﾄﾞｳﾞｫｶｿﾌら有力選手が順当に勝利｡
●Dﾌﾞﾛｯｸ
小林大起､別府良建､ﾇﾙﾏｶﾞﾒﾄﾞ･ﾏﾒﾄﾞﾌ､田中健太郎らが勝ち上がった｡優勝候補の田中は積極的な攻撃で危なげなく本戦勝ちを収めた｡
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試合結果や試合模様､topicなどの観戦記を､(株)夢現舎･編集記者の飯田さんがいち早く報告します｡
(大会ﾊﾟﾝﾌﾚｯﾄの画像)
21日初日
AM11:00 開会式
AM11:30 1回戦開始
AM15:10 1回戦終了
全128名によるﾄｰﾅﾒﾝﾄ1回戦が終了した｡初日ということもあり会場はまだ5割程度の入りであるが､多彩な技による一本勝ちが続出するなど白熱した試合が繰り広げられた｡各ﾌﾞﾛｯｸの主な結果は以下の通り｡
●Aﾌﾞﾛｯｸ
赤石誠､市村直樹､内田義晃､ｴﾄﾞｱｰﾙﾄﾞ･ﾀﾅｶらが順当に勝ち上がる｡2年振りの出場となった元王者内田は上段蹴りで技有りを奪った｡
●Bﾌﾞﾛｯｸ
ｱﾚﾊﾝﾄﾞﾛ･ﾅｳﾞｧﾛ､三田裕太､住谷統､ｲｺﾞｰﾙ･ﾃｨﾄｩｺﾌ､森善十朗らが2回戦進出｡外国人は2人とも一本勝ち｡外国勢の強さが際立った｡
●Cﾌﾞﾛｯｸ
木立裕之､阿曽健太郎､村岡賢和､鎌田翔平､徳田忠邦､ﾀﾞﾙﾒﾝ･ｻﾄﾞｳﾞｫｶｿﾌら有力選手が順当に勝利｡
●Dﾌﾞﾛｯｸ
小林大起､別府良建､ﾇﾙﾏｶﾞﾒﾄﾞ･ﾏﾒﾄﾞﾌ､田中健太郎らが勝ち上がった｡優勝候補の田中は積極的な攻撃で危なげなく本戦勝ちを収めた｡
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【NEW告知】｢ﾒﾀﾎﾞ｣対策に最高の本が出版されました!
最近よく言われるようになった｢ﾒﾀﾎﾞﾘｯｸｼﾝﾄﾞﾛｰﾑ｣｡成人病を招く危険な兆候として注目されているのはご存知でしょう｡
一般に｢ﾒﾀﾎﾞ｣は40代以上の中年･熟年層がなりやすいと考えがちです｡しかし実は20代だからと安心していられないのです｡
｢ﾒﾀﾎﾞ｣の大敵である中性脂肪は目に見えないところで心臓病や脳内出血の原因となる動脈硬化を進行させてしまいます｡たとえ極真空手の実践者でも､ｶﾛﾘｰ摂取量が増えれば｢ﾒﾀﾎﾞ｣の可能性は確実に高くなるのです｡
油断大敵!!
特に30代を迎えた人たちには､ﾒﾀﾎﾞﾘｯｸｼﾝﾄﾞﾛｰﾑの知識をしっかりと学んでもらいたいと思います｡
…というわけで､最高のﾒﾀﾎﾞ対策本が発売されました｡
｢ﾒﾀﾎﾞにならならい3分間ｴｸｻｻｲｽﾞ｣
PHP研究所 1300円
著者/ﾋﾞｼﾞﾈｽﾏﾝの健康を考える会
技術監修/村谷肇
(表紙の画像です)
※本書解説より
増え続けるﾒﾀﾎﾞ人口｡やはりﾋﾞｼﾞﾈｽﾏﾝたるもの外見にも健康にも気を付けなくてはなりません｡しかし､対策を調べてみても､忙しくて運動不足になりがちなﾋﾞｼﾞﾈｽﾏﾝにはとてもできないような運動ばかりです｡その一方で食事法のみに頼る対策も多いです｡
本書では｢そもそもﾒﾀﾎﾞﾘｯｸｼﾝﾄﾞﾛｰﾑとは何か｣に始まり､敵を知った上での通勤･勤務時間にもできる効率的ｴｸｻｻｲｽﾞを紹介します｡食事法にも触れ､誰もができる簡単ﾒﾀﾎﾞ対策です｡
(腹筋運動が分かりやすく写真で紹介されています)
技術監修の村谷肇さんは元極真会館黒帯の猛者で現在は｢日本空手道俊英塾｣の塾長｡ｵﾔｼﾞとは親しい間柄です｡ちなみに著者となっている｢ﾋﾞｼﾞﾈｽﾏﾝの健康を考える会｣は某会!? これは謎としておきます｡
村谷肇(むらたに･はじめ)
ｽﾎﾟｰﾂ･ｲﾝｽﾄﾗｸﾀｰ/日本空手道俊英塾塾長｡
健康運動指導士､日本水泳連盟公認競技役員､日本体育協会公認指導員｡
1959年､東京都生まれ｡30年以上にわたりｽﾎﾟｰﾂｲﾝｽﾄﾗｸﾀｰとしてﾌｨｯﾄﾈｽ､ｴｸｻｻｲｽﾞの現場で活動すると同時に極真空手の指導者として空手の普及･発展に努めてきた｡現在は極真会館から独立し､単なる強さだけではなく少年部には礼儀作法などの社会教育を､女子部･壮年部のためにはﾀﾞｲｴｯﾄやﾒﾀﾎﾞ対策など段階に応じたﾌﾟﾛｸﾞﾗﾑを組み､健康維持を目的として空手を学ぶ人たちに向けた的確な指導を行っている｡
(本書ﾌﾟﾛﾌｨｰﾙより)
一般に｢ﾒﾀﾎﾞ｣は40代以上の中年･熟年層がなりやすいと考えがちです｡しかし実は20代だからと安心していられないのです｡
｢ﾒﾀﾎﾞ｣の大敵である中性脂肪は目に見えないところで心臓病や脳内出血の原因となる動脈硬化を進行させてしまいます｡たとえ極真空手の実践者でも､ｶﾛﾘｰ摂取量が増えれば｢ﾒﾀﾎﾞ｣の可能性は確実に高くなるのです｡
油断大敵!!
特に30代を迎えた人たちには､ﾒﾀﾎﾞﾘｯｸｼﾝﾄﾞﾛｰﾑの知識をしっかりと学んでもらいたいと思います｡
…というわけで､最高のﾒﾀﾎﾞ対策本が発売されました｡
｢ﾒﾀﾎﾞにならならい3分間ｴｸｻｻｲｽﾞ｣
PHP研究所 1300円
著者/ﾋﾞｼﾞﾈｽﾏﾝの健康を考える会
技術監修/村谷肇
(表紙の画像です)
※本書解説より
増え続けるﾒﾀﾎﾞ人口｡やはりﾋﾞｼﾞﾈｽﾏﾝたるもの外見にも健康にも気を付けなくてはなりません｡しかし､対策を調べてみても､忙しくて運動不足になりがちなﾋﾞｼﾞﾈｽﾏﾝにはとてもできないような運動ばかりです｡その一方で食事法のみに頼る対策も多いです｡
本書では｢そもそもﾒﾀﾎﾞﾘｯｸｼﾝﾄﾞﾛｰﾑとは何か｣に始まり､敵を知った上での通勤･勤務時間にもできる効率的ｴｸｻｻｲｽﾞを紹介します｡食事法にも触れ､誰もができる簡単ﾒﾀﾎﾞ対策です｡
(腹筋運動が分かりやすく写真で紹介されています)
技術監修の村谷肇さんは元極真会館黒帯の猛者で現在は｢日本空手道俊英塾｣の塾長｡ｵﾔｼﾞとは親しい間柄です｡ちなみに著者となっている｢ﾋﾞｼﾞﾈｽﾏﾝの健康を考える会｣は某会!? これは謎としておきます｡
村谷肇(むらたに･はじめ)
ｽﾎﾟｰﾂ･ｲﾝｽﾄﾗｸﾀｰ/日本空手道俊英塾塾長｡
健康運動指導士､日本水泳連盟公認競技役員､日本体育協会公認指導員｡
1959年､東京都生まれ｡30年以上にわたりｽﾎﾟｰﾂｲﾝｽﾄﾗｸﾀｰとしてﾌｨｯﾄﾈｽ､ｴｸｻｻｲｽﾞの現場で活動すると同時に極真空手の指導者として空手の普及･発展に努めてきた｡現在は極真会館から独立し､単なる強さだけではなく少年部には礼儀作法などの社会教育を､女子部･壮年部のためにはﾀﾞｲｴｯﾄやﾒﾀﾎﾞ対策など段階に応じたﾌﾟﾛｸﾞﾗﾑを組み､健康維持を目的として空手を学ぶ人たちに向けた的確な指導を行っている｡
(本書ﾌﾟﾛﾌｨｰﾙより)
2009年10月14日
司馬遼太郎先生の傑作｢坂の上の雲｣に挑戦!!
自分は昔から本を読むのが好きではありませんでした｡ﾋﾏさえあればTVｹﾞｰﾑに夢中になり､高校に入ってからは友達とのﾒｰﾙなど携帯電話ばかりいじっていました｡
また､中学･高校と柔道やﾎﾞｸｼﾝｸﾞに夢中になっていたため､夜になると眠くて読書どころではなかったのも正直なところです｡大学に入ってから極真会館に復帰しましたが(ﾎﾞｸｼﾝｸﾞはいまも続けています)､そんな生活は変わりませんでした｡
ｵﾔｼﾞは自分が小学生の頃から､中高大の私立ｴｽｶﾚｰﾀｰ校に入れて格闘技に専念させたいといってました｡また教養として｢読書｣｢音楽鑑賞｣｢映画鑑賞｣を積極的にやることが重要だといつも口にしてました｡一応､自分はｵﾔｼﾞの期待通りに進学することができましたが…｡
でも､ｵﾔｼﾞからは怒られっぱなしでした｡
格闘技も毎日道場やｼﾞﾑに通ってましたが､｢自主性や積極性が足りない｣と何度怒られ殴られたかわからないくらいです｡｢強くなりたいとか勝ちたい､勝つ!!という気持ちが足りないから上達しないんだ｣とずっと説教され続けてきました｡
音楽も自分から聴いてはいましたが､いま流行りのJｰPOPばかり聴いていたので｢意識が低い!｣と怒鳴られ､あるときは好きなﾐｭｰｼﾞｼｬﾝのCDやDVDを割られたこともありました｡
唯一､映画だけはｵﾔｼﾞや友達と人一倍観てきた自負はあります｡映画感想ﾉｰﾄもｷﾞｯｼﾘ書いて､もう2冊目が終わります｡洋画も邦画も大好きです｡
いちばん実行しなかったのが読書でした｡何度も怒られて本に接するのですが毎回挫折してました｡音楽同様､ｵﾔｼﾞには年がら年中｢本を読め!｣と叱られては読み､途中で挫折してはまた怒られることの繰り返しでした｡
小説はもちろんｵﾔｼﾞが専門のﾉﾝﾌｨｸｼｮﾝにも興味を持てなかったし､雑誌やﾏﾝｶﾞ本でさえ自分は積極的に読もうとしたためしがありません｡ｵﾔｼﾞの部屋には小説やﾉﾝﾌｨｸｼｮﾝの本だけでなくたくさんのﾏﾝｶﾞ単行本もあるのに…｡
そんな怠惰で意識が低い自分に自己嫌悪したり反省するのですが､気がつくとまた読書から遠ざかってしまう根性なしでした｡作家･編集者の息子でありながらまったく恥ずかしい話です｡
ところが､去る9月の初めにｵﾔｼﾞと10日間の沖縄旅行にいったとき､何故か自分は毎日本を読んでいました｡家から持参した｢週刊新潮｣と文庫本2冊を1週間で読破してしまったのです｡
いったいこの差は何なのか!?
そのとき自分はﾊｯとしました｡生活環境がまったく異なっていたのが理由だとわかりました｡自宅にいるときは空手のﾄﾚｰﾆﾝｸﾞや稽古が生活の中心で､疲れきった気持ちで録画したﾋﾞﾃﾞｵを見ながら寝てしまうのが普通でした｡
しかし沖縄旅行中は稽古がｵﾌだったのでｷﾂい運動はしないし､ﾎﾃﾙの部屋にﾋﾞﾃﾞｵやDVDの再生機はないし(ﾘｸｴｽﾄすれば持ってきてくれるのですが)､ﾃﾚﾋﾞもほとんど見ませんでした｡また遠い土地に来ているせいか､携帯電話で友達とﾒｰﾙをしようともあまり思いませんでした｡
結果的に暇なのでﾎﾃﾙのﾌﾟｰﾙｻｲﾄﾞのﾃﾞｯｷﾁｪｱｰや室内のﾍﾞｯﾄに寝そべって持参した本を読むかiPodに入れた音楽を聴くしかなかったのです｡周りの環境と自分の意識を変えただけで本がとても面白いものだと実感することができました｡
こうして東京に戻ってからｵﾔｼﾞに薦められ､ある本を読み始めました｡
司馬遼太郎先生の｢坂の上の雲｣です｡
｢坂の上の雲｣は日露戦争を題材にし､陸海戦で活躍する秋山好古､真之兄弟を描いた作品です｡弟の真之と親友関係にあった俳人､正岡子規についてもこの本ではかなり触れられています｡実質的に秋山兄弟と正岡子規の3人が主人公といってもいいでしょう｡
実際に読み始めてみると､まるでその時代にﾀｲﾑｽﾘｯﾌﾟしたような気持ちになりました｡読めば読むほど｢司馬遼太郎の世界｣に引き込まれていきます｡
ところが､この小説はとにかく長いのです｡400ﾍﾟｰｼﾞ程度の文庫本にして8巻まであるのですから､大長編であることがお分かりでしょう｡現在はまだ3巻の途中です｡
司馬遼太郎先生は歴史小説作家ですが､｢司馬史観｣といわれるように､小説というより史実を追求したﾉﾝﾌｨｸｼｮﾝに近い作品で知られる偉大な人物だといわれています｡歴史に埋もれていた坂本龍馬を世間に知らしめたのも司馬遼太郎先生だとｵﾔｼﾞはいってました｡
続きを読む
また､中学･高校と柔道やﾎﾞｸｼﾝｸﾞに夢中になっていたため､夜になると眠くて読書どころではなかったのも正直なところです｡大学に入ってから極真会館に復帰しましたが(ﾎﾞｸｼﾝｸﾞはいまも続けています)､そんな生活は変わりませんでした｡
ｵﾔｼﾞは自分が小学生の頃から､中高大の私立ｴｽｶﾚｰﾀｰ校に入れて格闘技に専念させたいといってました｡また教養として｢読書｣｢音楽鑑賞｣｢映画鑑賞｣を積極的にやることが重要だといつも口にしてました｡一応､自分はｵﾔｼﾞの期待通りに進学することができましたが…｡
でも､ｵﾔｼﾞからは怒られっぱなしでした｡
格闘技も毎日道場やｼﾞﾑに通ってましたが､｢自主性や積極性が足りない｣と何度怒られ殴られたかわからないくらいです｡｢強くなりたいとか勝ちたい､勝つ!!という気持ちが足りないから上達しないんだ｣とずっと説教され続けてきました｡
音楽も自分から聴いてはいましたが､いま流行りのJｰPOPばかり聴いていたので｢意識が低い!｣と怒鳴られ､あるときは好きなﾐｭｰｼﾞｼｬﾝのCDやDVDを割られたこともありました｡
唯一､映画だけはｵﾔｼﾞや友達と人一倍観てきた自負はあります｡映画感想ﾉｰﾄもｷﾞｯｼﾘ書いて､もう2冊目が終わります｡洋画も邦画も大好きです｡
いちばん実行しなかったのが読書でした｡何度も怒られて本に接するのですが毎回挫折してました｡音楽同様､ｵﾔｼﾞには年がら年中｢本を読め!｣と叱られては読み､途中で挫折してはまた怒られることの繰り返しでした｡
小説はもちろんｵﾔｼﾞが専門のﾉﾝﾌｨｸｼｮﾝにも興味を持てなかったし､雑誌やﾏﾝｶﾞ本でさえ自分は積極的に読もうとしたためしがありません｡ｵﾔｼﾞの部屋には小説やﾉﾝﾌｨｸｼｮﾝの本だけでなくたくさんのﾏﾝｶﾞ単行本もあるのに…｡
そんな怠惰で意識が低い自分に自己嫌悪したり反省するのですが､気がつくとまた読書から遠ざかってしまう根性なしでした｡作家･編集者の息子でありながらまったく恥ずかしい話です｡
ところが､去る9月の初めにｵﾔｼﾞと10日間の沖縄旅行にいったとき､何故か自分は毎日本を読んでいました｡家から持参した｢週刊新潮｣と文庫本2冊を1週間で読破してしまったのです｡
いったいこの差は何なのか!?
そのとき自分はﾊｯとしました｡生活環境がまったく異なっていたのが理由だとわかりました｡自宅にいるときは空手のﾄﾚｰﾆﾝｸﾞや稽古が生活の中心で､疲れきった気持ちで録画したﾋﾞﾃﾞｵを見ながら寝てしまうのが普通でした｡
しかし沖縄旅行中は稽古がｵﾌだったのでｷﾂい運動はしないし､ﾎﾃﾙの部屋にﾋﾞﾃﾞｵやDVDの再生機はないし(ﾘｸｴｽﾄすれば持ってきてくれるのですが)､ﾃﾚﾋﾞもほとんど見ませんでした｡また遠い土地に来ているせいか､携帯電話で友達とﾒｰﾙをしようともあまり思いませんでした｡
結果的に暇なのでﾎﾃﾙのﾌﾟｰﾙｻｲﾄﾞのﾃﾞｯｷﾁｪｱｰや室内のﾍﾞｯﾄに寝そべって持参した本を読むかiPodに入れた音楽を聴くしかなかったのです｡周りの環境と自分の意識を変えただけで本がとても面白いものだと実感することができました｡
こうして東京に戻ってからｵﾔｼﾞに薦められ､ある本を読み始めました｡
司馬遼太郎先生の｢坂の上の雲｣です｡
｢坂の上の雲｣は日露戦争を題材にし､陸海戦で活躍する秋山好古､真之兄弟を描いた作品です｡弟の真之と親友関係にあった俳人､正岡子規についてもこの本ではかなり触れられています｡実質的に秋山兄弟と正岡子規の3人が主人公といってもいいでしょう｡
実際に読み始めてみると､まるでその時代にﾀｲﾑｽﾘｯﾌﾟしたような気持ちになりました｡読めば読むほど｢司馬遼太郎の世界｣に引き込まれていきます｡
ところが､この小説はとにかく長いのです｡400ﾍﾟｰｼﾞ程度の文庫本にして8巻まであるのですから､大長編であることがお分かりでしょう｡現在はまだ3巻の途中です｡
司馬遼太郎先生は歴史小説作家ですが､｢司馬史観｣といわれるように､小説というより史実を追求したﾉﾝﾌｨｸｼｮﾝに近い作品で知られる偉大な人物だといわれています｡歴史に埋もれていた坂本龍馬を世間に知らしめたのも司馬遼太郎先生だとｵﾔｼﾞはいってました｡
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