手術で両下肢がまひするなどの後遺障害が残ったのは県立病院の医師が早期に硬膜外膿瘍(のうよう)を発見しなかったのが原因として、十日町市の60代女性が県に損害賠償を求めていた訴訟で、県は20日、女性に5900万円を支払い和解することを明らかにした。12月県議会に関連議案を提出する。
県によると、女性は03年11月23日、腰痛で県立十日町病院(十日町市)の救急外来を受診。同年12月に転院した別の病院で硬膜外膿瘍と診断され手術を受けたが、障害が残った。
女性は今年1月、「早期発見してすぐに手術を行っていれば、障害は残らなかった」として新潟地裁に提訴。
県は、レントゲンとCT(コンピューター断層撮影)検査を行いながら見落としたとミスを認め、同地裁の勧告で和解が成立している。【川畑さおり】
毎日新聞 2009年11月21日 地方版