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ネットカフェ有識者懇が「本人確認」の義務付け提言

2009.11.18 10:28

 インターネットカフェを使った犯罪への対応策を検討していた有識者懇談会は18日、運転免許証などによる利用者の本人確認や、利用記録の一定期間の保存などを義務づけることが必要とする報告書をまとめ、警視庁に提出した。死体遺棄容疑で千葉県警に逮捕された市橋達也容疑者(30)もネットカフェに潜伏していたことが確認されるなど、犯罪にネットカフェが利用されるケースが相次いでいることから、警視庁は今後、本格的な対策を進める。

 警視庁の調査では、都内ネットカフェ約560店のうち、本人確認を導入しているのは38・1%、利用記録の保存を行っているのは15・3%にとどまっている。

 一方、今年1〜8月にネットカフェで起こった犯罪は、計679件。娯楽施設1店舗あたりの犯罪発生件数では、ゲームセンターが0・91件、カラオケボックスが0・36件なのに対し、ネットカフェは1・21件と多発傾向にある。また、本人確認を実施している店での発生件数が156件だったのに対し、実施していない店では505件と約3・2倍に上った。

 報告書では、「法的規制と事業者への継続的な支援・指導の両面での対策が必要」とした上で、運転免許証などによる本人確認の義務づけ▽利用記録の作成・保存▽都公安委員会への営業届出の義務づけ−などを提言。違反者には罰則を定めるべきとしている。

 警視庁の山下史雄生活安全部長は「報告書の内容をふまえ、誰もが安心して使用できる環境づくりに取り組んでいきたい」としている。

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