2009年11月20日

真の国民目線を!

昨夜は、結局2時(26時)近くまでかかりました。

私を含めた新人議員にとって初めての深夜国会で、疲れ切った表情の方もいれば、逆に力がみなぎっている感じの方もいました。

現在国会が荒れているのは、中小企業向け融資などの返済猶予を受けやすくする「中小企業金融円滑化法案」を審議すべく開催された昨日の衆議院財務金融委員会の前に行われた理事会(委員会における各党の代表である理事が集まり、委員会の流れ等を協議する会です。)に、自民党と公明党の理事が再三の要請にもかかわらず出席しなかったため、玄葉光一郎委員会が職権で委員会を開き、自公不在のまま審議及び採択を行ったことを理由に、自民党が玄葉委員長の解任決議案、加えて議院運営にも問題があるとし、松本剛明衆議院議院運営委員会の解任決議案を提出したためです。

21時過ぎに漸く開かれた本会議(当初は13時に始まる予定でした。)における趣旨説明(解任決議案を出した理由を説明する演説です。)では、制限時間がないことをいいことに、解任決議案とは全く関係ないことを多分に織り交ぜながらの演説が延々と続きました。
これはいわゆる「フィリバスター」という戦術で、ただ単に議事の進行を妨げることを目的としています。

結果としては、両解任決議案は否決され、中小企業金融円滑化法案は本会議においても可決されました(自民党及び公明党は、両解任決議案が否決されると、議場を退席してしまいました。なお、法案は委員会で可決された後、本会議でも可決されることで衆議院を通過し、次に参議院に送られます。)。

民主党による数の力を濫用した強硬な議会運営なのか、それとも自民党による単なる妨害目的の審議引き延ばしなのか。

その評価は、見方によってもメディアの取り上げ方によっても、相当変わってくると思います。

私は民主党の一員である以上、偏った評価だと思われてしまうかもしれませんが、今回はやはり自民党による単なる審議引き延ばしだと考えます。

これまで民主党は自民党に最大限の配慮をし、鳩山由紀夫内閣総理大臣の所信表明演説に対する代表質問の時間をしっかりと確保しましたし、審議すべき予算自体がない状態にもかかわらず、自民党の求めに応じて予算委員会(テレビ中継され、注目される委員会です。)での質疑の時間もしっかりと確保しました。

この段階における審議引き延ばしは、一刻を争う国民生活を無視した暴挙であると言われても仕方ないことだと思います。

そうすると、「民主党だって今までは同じことをしてきたじゃないか!」というご意見を頂くかもしれませんが、これまでの民主党の審議引き延ばしには、「法案の内容自体に非常に大きな問題があり、そのまま可決されてしまっては国民生活を壊してしまう!」等、一定の合理的理由があり、野党としてのモラルとプライドある行動であったという弁解が可能であるのに対し、今回の自民党による審議引き延ばしは、法案の内容に大きな問題があるとするのではなく、主として手続上の瑕疵を指摘するのにすぎないものだという違いがあります。

これは、民主党はまだ与党慣れしていないというご指摘と同じく、自民党もまだ野党慣れしていないという事情に基づくものであり、致し方ないと言えば致し方ないです。

以上、私の考えを書かせて頂きましたが、やはり民主党寄りの考えだと思われてしまうと思います。

ただ、確実なことは一つだけあります。

私たち国民(「私たち国民」という表現はおかしいというご意見を頂くこともありますが、私は政治家であるのと共に、一国民、そして一有権者であるという意識を常に持っています。ご了承頂けましたら幸いです。)は誰も、こんな展開を求めていないということです。

委員会や本会議に欠席し、「さすが自民党!良くやった!」と思う方はいないのではないでしょうか?

委員会と本会議にしっかりと出席し、法案や議会運営に問題があれば、言論をもって正々堂々と戦うことによってのみ、自民党は信頼を取り戻せるのだと考えます。

しっかりと議論をすれば、正論を言えば、必ず私たち国民に伝わります。

私たち国民をもっと信じて欲しいと思います。

そしてもうこれ以上、政治不信を増大させないで欲しいと思います。

民主党も自民党も、今こそ、真に国民目線に立つべきだと思います。

一年生議員のくせに生意気なことを書きましたが、明日からも日々全力で精進してまいります。

一政治家として、一国民として、そして一有権者として。

「いざ改国!」
よこくめ勝仁(横粂勝仁)


yokokume at 20:15│Comments(0)この記事をクリップ!

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔