インターネットカフェでの犯罪防止策を検討していた警視庁の有識者懇談会(座長・前田雅英首都大学東京法科大学院教授)は18日、利用客の本人確認を法的に義務付けるべきだとする報告書をまとめた。警視庁はネットカフェに本人確認するよう求めているが、都内561店のうち実施しているのは4割にとどまっている。懇談会は指導に従わない店舗を営業停止にするなど行政の権限強化にも言及した。
報告書によると、09年1~8月の娯楽施設別にみた1店舗あたりの刑法犯発生件数は▽ネットカフェ1.21件▽ゲームセンター0.91件▽カラオケボックス0.36件--とネットカフェが最多で、本人確認しないネットカフェの発生件数は確認する店の2.1倍だった。
懇談会は、ネットカフェに設置されたパソコンが犯罪に使われるケースが多いことから、入店記録を一定期間保存することを義務付けるほか、営業を届け出ない店には罰則を科すことも必要とした。【町田徳丈】
毎日新聞 2009年11月18日 12時00分