新潟

　柏崎市発注の随意契約工事の見積額を不正に水増しした公金詐欺事件で、詐欺容疑で逮捕された同市建築住宅課係長の今井秀雄容疑者（５０）＝長岡市小国町＝が、だまし取った現金を「パチンコや飲食などの遊興費に使った」と供述していることが１８日、捜査関係者への取材で分かった。

　県警捜査２課と柏崎署に１７日逮捕されたのは、今井容疑者のほか、市内の建築会社「月橋工務店」専務、月橋弘章（４０）▽同社の元従業員、内山和久（３２）の両容疑者。

　逮捕容疑は０６年３月下旬、同市高柳町診療所の医師住宅の塀の増設工事の見積額を不正に水増しし、約５０万円を月橋工務店へ振り込ませたとしている。

　県警捜査２課によると、当時、建築住宅課建築営繕係の主任として、見積もりを担当する立場にあった今井容疑者が主導し、水増し分の現金は工務店側と分配したとみられる。今井容疑者には借金があったことも判明しており、同課は動機や他の工事について不正がなかったか調べている。【畠山哲郎】