生駒市の男性(69)が今月7日、県内や大阪府内の9病院に受け入れを断られ、119番通報から約1時間20分後に大阪府大東市の民間病院に搬送されたことが分かった。男性は現在も入院して治療を受けている。
同市消防本部によると、7日午後11時45分に男性の家族から「トイレで動けなくなった」と通報があり、6分後に救急車が到着。ろれつが回らない状態だったため脳卒中の疑いもあるとみて、9病院に照会したが、いずれも「処置中」「満床」などと断られた。8日午前0時45分には、顔面がまひし、同1時6分に大東市の病院に収容された。
県は5月、消防が受け入れ病院を検索する「救急医療情報システム」に「心筋梗塞(こうそく)」「脳卒中」などの項目を加えた。今回、脳卒中を受け入れ可能とした県内2病院に照会したが、「処置中」と断られた。県地域医療連携課は「より症状に応じた照会ができるようルール作りを進めたい」としている。【岡奈津希】
毎日新聞 2009年11月18日 地方版