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個室ビデオ店は危ない---国交省
店の構造と建築設備が法律に違反していないかどうかを調べる「個室ビデオ等に係る調査状況」によると、個室ビデオ店などで建築基準法に違反して営業を続けている店舗が、かなりの割合でいまだ存在する実態が浮き彫りになった。
調査対象は個室ビデオ店、カラオケボックス、漫画喫茶・インターネットカフェ、テレフォンクラブの4業態。今年6月末日と9月末日の2回にわたって実施されたものをとりまとめた。08年10月1日に発生した大阪市浪速区の個室ビデオ店放火事件をきっかけに、国土交通省が都道府県に依頼した。この事件では16人が死亡している。
9月末日に実施されたデータをもとに解説すると、調査対象となった4業態の店舗件数は全国8688件。4業態別の違反割合は、個室ビデオ店(54.5%・794件中433件)、テレフォンクラブ(48.3%・145件中70件)、漫画喫茶・インターネットカフェ(29.1%・1991件中580件)、カラオケボックス(21.7%・5758件中1250件)の順に高かった。
違反件数は調査時点で建築基準法違反を把握した店舗ではなく、行政が是正指導を行い、違反が解消された是正件数を除いた数字。いまだ建築基準法違反のまま営業を続けている可能性が高い。
都道府県別に上位の建築基準法違反の状況を見ると、4業態を総合して違反が目立つのは、沖縄県(49%)、三重県(44%)、千葉県(43%)、香川県(40%)、東京・高知(38%)だった。
業態別に違反割合を見ると、個室ビデオ店では青森、島根、熊本、3県で調査対象となった店の100%が違反状態にある。ついで茨城(80%)、埼玉(75%)と続く。上位4県は個室ビデオ店は県全域でも5店舗以下しかない。ただ、個室ビデオ店舗数が全国一の東京都でも178件中84件(47%)、放火事件があった大阪府では94件中65件(69%)が違反状態にある。違反割合が目立たなくても、大都市の違反実数は無視できない。
上位の違反割合を漫画喫茶・インターネットカフェとカラオケボックスで見ると、前者は香川(59%)、三重(58%)、栃木(47%)、後者は沖縄(52%)、千葉(40%)、高知・鹿児島(37%)となっている。
テレフォンクラブは実数こそ少ないが、全国11県で100%違反状態にある。
国土交通省住宅局では「迅速な違反是正に取り組むよう都道府県に要請している」というのだが、状況が改善されたというレベルにはほど遠い。
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個室ビデオ店等に係る都道府県別調査
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