福岡県
裁判員裁判 性犯罪の審理が結審 福岡地裁 検察、懲役4年求刑
女性に乱暴したとして裁判員裁判対象の強制わいせつ致傷罪に問われた福岡県春日市の無職安武輝彦被告(25)の第2回公判が21日、福岡地裁(林秀文裁判長)であり、被告の母親の証人尋問と被告本人への質問が行われた。6人の裁判員全員が、余罪や更生の可能性を探るものまで幅広い質問をした。
この後、検察側は論告で懲役4年を求刑。弁護側が最終弁論で「懲役1年6月、執行猶予3年が妥当」と主張し、結審した。判決は23日午後2時に言い渡される予定。安武被告は起訴内容をほぼ認めており、量刑が争点。起訴状によると、4月26日夜、福岡市の遊歩道で20代女性に馬乗りになって暴行した上、わいせつな行為をしたとされる。
被告への質問で、男性裁判員は「お金がないのに財布を落としたとうそをついてまで(被害者を)デートに誘ったというが、計画的な犯行では」と質問。被告が否定すると「同じように被害に遭って泣き寝入りした女性もいるのではないか」とただした。
また女性の裁判員は「今後、奥さんから離婚される可能性があるが、自暴自棄になり再び犯罪に走らないか」と尋ねた。このほか複数の裁判員が証人尋問で被告の母親に「近くに支えてくれる人はいますか」などと質問をした。
検察側は論告で「性犯罪は女性の人格を無視した卑劣な犯罪。これまでの量刑の相場にとらわれない判断をお願いします」と訴えた。
弁護側の最終弁論は、同様の強制わいせつ致傷事件は執行猶予判決が多いという傾向を紹介。「計画性がない犯行。被告は反省しており、社会での更生は可能」と執行猶予付きの判決を求めた。
=2009/10/22付 西日本新聞朝刊=
この後、検察側は論告で懲役4年を求刑。弁護側が最終弁論で「懲役1年6月、執行猶予3年が妥当」と主張し、結審した。判決は23日午後2時に言い渡される予定。安武被告は起訴内容をほぼ認めており、量刑が争点。起訴状によると、4月26日夜、福岡市の遊歩道で20代女性に馬乗りになって暴行した上、わいせつな行為をしたとされる。
被告への質問で、男性裁判員は「お金がないのに財布を落としたとうそをついてまで(被害者を)デートに誘ったというが、計画的な犯行では」と質問。被告が否定すると「同じように被害に遭って泣き寝入りした女性もいるのではないか」とただした。
また女性の裁判員は「今後、奥さんから離婚される可能性があるが、自暴自棄になり再び犯罪に走らないか」と尋ねた。このほか複数の裁判員が証人尋問で被告の母親に「近くに支えてくれる人はいますか」などと質問をした。
検察側は論告で「性犯罪は女性の人格を無視した卑劣な犯罪。これまでの量刑の相場にとらわれない判断をお願いします」と訴えた。
弁護側の最終弁論は、同様の強制わいせつ致傷事件は執行猶予判決が多いという傾向を紹介。「計画性がない犯行。被告は反省しており、社会での更生は可能」と執行猶予付きの判決を求めた。
=2009/10/22付 西日本新聞朝刊=
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