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裁判員裁判:九州・山口初の性犯罪事件、被害者名伏せ審理 2次被害配慮--福岡地裁

 強制わいせつ致傷事件を審理する裁判員裁判が20日、福岡地裁で始まった。九州・山口初の性犯罪対象の裁判員裁判。裁判員選任にあたり、福岡地検が事前に裁判員候補者名簿を被害者に見せて知人がいないかどうか確認。法廷では、大型ディスプレーを使わないなど、被害者のプライバシーや2次被害への配慮がうかがわれた。

 起訴されているのは福岡県春日市、無職、安武輝彦被告(25)。起訴状によると、4月26日夜、福岡市の路上で女性に暴行し、胸を触るなどして、頭や足に傷を負わせたとされる。被告は大筋で起訴内容を認めた。

 林秀文裁判長は冒頭、事件現場を「『福岡市内の遊歩道』とする」と告知し、被告に「絶対に被害者の氏名などを出さないように」と注意した。

 検察側は冒頭陳述に先立ち、裁判員らに法廷で使用を避ける固有名詞が記されたとみられる表を配布。証拠調べでも現場の写真などは裁判員らの手元にある小型モニターにのみ映した。

 一方、冒頭陳述や被害者・被告の調書朗読では、被告と被害者の関係などが触れられた。福岡地検は立証手続きで触れる内容は女性に事前説明したという。ただ、傍聴した性犯罪被害者支援グループの女性スタッフは閉廷後「実名を伏せても、何の意味もない」と苦言を呈した。【和田武士、金秀蓮、江田将宏】

毎日新聞 2009年10月21日 西部朝刊

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