都城市の第三セクター、青井岳温泉(社長、轟木休五・市山之口町自治区長)は13日、同社の女性社員(36)が経理を担当していた05年7月から今年9月の約4年間にわたり、不正な会計処理で売上金など約2000万円を着服していた、と発表した。
女性社員は事実を認め、「パチンコに使った」と話しているという。会社は全額の返還を求めている。近く懲戒解雇し、業務上横領容疑で刑事告訴する方針。
会社によると、10月9日、税理士事務所による定期の帳簿精査で発覚した。帳簿上は2300万円の現金が金庫に保管されているはずなのに、約300万円しかなかった。帳簿上は売上金、支払金とも正しく記載していたが、金種メモの現金残高を実際より少なく書いて改ざんし、その差額分を着服していた。
経理担当は2人いたが、現金出納帳は女性社員1人が管理していた。
会社は都城市が80%出資する。指定管理者として温泉施設の市山之口総合交流活性化センター(青井岳荘)や青井岳キャンプ場を管理、運営している。市議会全員協議会で経過を説明した長峯誠市長は「誠に残念。二度とこのようなことが起きないよう、指導、監督していく」と陳謝した。【木元六男】
毎日新聞 2009年11月14日 地方版