北海道職員がパソコンのソフト約4700本分を不正にコピーして使用していたことが14日分かった。北海道は米マイクロソフト社に約1億4000万円を支払うことで合意した。別のソフト会社とも協議しており、数億円の支払いを求められる可能性がある。
道によると、07年2月にマイクロソフト社から「ソフト管理が適正か確認したい」との指摘があり、庁内のパソコン約2万4000台を調査。その結果、マイクロソフト社製の「オフィス」など表計算やワープロなどのソフト4084本が不正コピーだった。道は約3200本分のライセンス料を支払い、残り約800本は消去する。
別のソフト会社のソフトは655本。工事の設計などの専門性の高い製品で、1本20万~60万円という。
道情報政策課は「パソコン本体は備品として管理していたが、ソフトは管理していなかった。著作権に対する職員の認識が薄かった」と話し、改めて職員への啓発を行うとともに、ソフトを監視するシステムを作る。
自治体によるソフト不正コピーは全国で相次いでおり、石川県は6月、正式な購入額の1.5倍に相当する損害賠償金を支払うことでソフト会社と合意している。【鈴木勝一】
毎日新聞 2009年11月14日 20時00分(最終更新 11月14日 23時21分)