総務省は11日、景気悪化が続き業績悪化が深刻化している地方のテレビ局の経営をテコ入れするため、外部の資本参加の規制を緩和する新たな法律を策定する検討に入った。
民放連会員全201社のうち108社が、08年度決算の純損益で赤字を計上した。景気の悪化による地方局のCM収入の落ち込みは深刻で、地デジへの設備移行の費用負担も経営を圧迫している。
地方局への資本参画については、メディアの多様性、地域性を確保する「マスメディア集中排除原則」により、持ち株会社でない場合はキー局からの出資は2割未満であるほか、原則地元資本などの規制がかけられている。そのため地方局は広く出資を求められず、経営体力が強化しにくかった。総務省はキー局からの出資緩和や地元外の出資を可能にするため通常国会で、新法制定する方向で検討を始めた。【望月麻紀】
毎日新聞 2009年11月12日 2時30分(最終更新 11月12日 3時10分)