今年の夏に受けた特定検診・保健指導(メタボ健診)で、腹囲が88センチと判定された。1年前より12センチ増えた。でも、体重は70キロ、ズボンのウエストは79センチで昨年と変わらない。看護師さんの測定ミスじゃないか、と医師にただしたが、「腹囲はおへその回りを測る。ズボンのサイズと10センチ以上違う場合もある」と一蹴(いっしゅう)されてしまった。
昨年度から始まったメタボ健診の診断基準の一つが腹囲だ。男性は85センチ以上で、私は3センチも超えたことになる。
実は、健診開始前の1年間、ダイエットに取り組んだ。自宅から会社までの約5キロを歩き、酒を除く1日の摂取カロリーを基礎代謝量程度にするよう心がけた。毎朝、体重計に乗った。20キロやせた。昨年の健診で腹囲基準をクリアした時は、正直うれしかった。
腹囲基準は信頼性に欠ける、との議論があるのは知っていた。北里研究所病院の論文では、測定法を学んだ医師や看護師が、同じ人の腹囲を測っても、最大で7.8センチずれたという。
もう、腹囲サイズに一喜一憂はしたくない。【鴨志田公男】
毎日新聞 2009年11月13日 13時28分