南風原町にある県土地改良事業団体連合会（会長・古謝景春南城市長）で、経理担当の男性職員に多額の横領疑惑が発覚していた問題で、与那原署と県警捜査２課は２７日、金融機関をだまして同連合会会長名義の口座に９４００万円を振り込ませたとして、詐欺容疑などで同職員の山里哲也容疑者（５８）＝那覇市泉崎＝を逮捕した。

　同署によると、山里容疑者は、振り込ませた現金の一部を使ったなどと容疑を認めているという。同連合会の独自調査によると、山里容疑者は「大部分をギャンブルに使い、一部を生活費と借金返済に充てた」などと話したとされることから、同署は今後、現金の使い道などについて詳しく調べる方針だ。同署などの調べでは、山里容疑者は２００８年１０月１６日、同連合会会長名義の約束手形を偽装し、「職員の給料に間に合わないので融資をお願いします」などと言って金融機関の職員をだまし、会長名義の預金口座に９４００万円を振り込ませた疑いがある。