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新型インフルエンザ:ワクチン2回接種「抗体上乗せなし」--厚労省

 厚生労働省は11日、新型インフルエンザの国産ワクチン接種の効果について「2回接種することによる抗体の上乗せは認められなかった」という結果を公表した。有識者意見交換会を開き、当面2回接種することになっている基礎疾患者などの接種回数を検討する。

 治験は健康な成人200人に対して、通常量(15マイクログラム)を皮下注射した。2回目を追加接種することによる効果を調べた結果、血液中で免疫として働く抗体の量が4倍以上上昇するなどワクチンの有効性を示す基準を満たした人が98人中70人(71・4%)だった。1回の接種では72人(73・5%)が基準を満たしており、2回目の接種による効果の大幅な上昇はみられなかったという。しかし、いずれもワクチンとして有効と評価される国際基準の40%を上回っていた。

 一方、倍の量(30マイクログラム)で比較しても、1回接種で100人中87人(87%)、2回接種で88人(88%)で大きな差はなかった。接種後の副作用は1回目と2回目とは同等だったという。【関東晋慈】

毎日新聞 2009年11月11日 東京夕刊

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