福岡放送局

2009年11月10日 20時3分更新

ペシャワール会 一時撤収も

アフガニスタンなどで医療支援や農業支援などを行っているNGO「ペシャワール会」の中村哲代表が10日福岡市で記者会見し干ばつ対策として建設を進めてきたかんがい用の用水路が完成したことを報告する一方、現地の治安が悪化しているため一時的に撤収することも検討していることを明らかにしました。
福岡市に本部があるNGO「ペシャワール会」は、アフガニスタンとパキスタンで25年にわたって医療支援や農業支援などを行っていてます。
現地の代表を務める福岡市出身の医師中村哲氏が一時帰国し記者会見しました。
中村代表は干ばつ対策としてアフガニスタン東部の山村で6年前から建設を進めてきた全長24キロに及ぶかんがい用の用水路がことし8月に完成し、1万4000ヘクタールの広大な農地が生まれたことを報告しました。
その一方で、中村代表は現地では爆弾テロが相次ぐなど治安の悪化に歯止めがかからない状況が続き、「ペシャワール会」が現地で医療支援を行っている病院も診療ができない状況になっているとして「今後の治安情勢によっては一時撤収ということも選択肢に含めて検討せざるを得ない時期に入った」と述べました。