沖縄県宜野湾(ぎのわん)市の米軍普天間(ふてんま)飛行場の移設問題で、「辺野古への新基地建設と県内移設に反対する県民大会」が8日午後、宜野湾市の海浜公園であり、約2万1000人(主催者発表)が集まった。「民主党中心の新政権に代わった今、改めて県民の新基地建設ノーの意思を明確に伝える」とする決議を採択した。
また、普天間移設について訪問先の米国で、日米合意通りキャンプ・シュワブ沿岸部(名護市辺野古)への移設を求めた松沢成文・神奈川県知事に抗議することも決めた。
大会の共同代表で、普天間飛行場がある宜野湾市の伊波(いは)洋一市長は、普天間の辺野古移設や嘉手納統合に約7割の県民が反対し、県外、国外への移設を求める結果が出た毎日新聞と琉球新報の世論調査結果を引用。そのうえで「オバマ大統領に対し、基地が県民にとっていかに負担になっているかを鳩山由紀夫首相は強く訴えていただきたい。私たちはあきらめません」と訴えた。
友人らと参加した西原町我謝(がじゃ)、城間(しろま)勇吉さん(72)は「この大会で声を出さないと、沖縄は押されてしまう。沖縄に基地はいらないと言っているのに、辺野古に新たな基地を建設するというのは許せない。鳩山首相は県民大会の意思を受けて県外移設を決断してほしい」と話した。
社民、共産、民主など県議会野党会派や各種団体でつくる実行委員会が、13日のオバマ米大統領訪日前に県民の意思を示そうと企画した。自民、公明は組織としての参加を見送った。【井本義親、三森輝久】
毎日新聞 2009年11月8日 17時05分(最終更新 11月8日 18時22分)