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「架空請求」若者狙う

2009年11月06日

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振り込め詐欺につくグラフ

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携帯電話に届いた架空請求のメール=県警提供

 「架空請求詐欺」の被害が後を絶たない。1〜10月で57件(被害額8800万円)あり、昨年1年間の71件(同1億500万円)に迫る勢いだ。最近は携帯電話のメールも使われ、若い世代が狙われている。(贄川俊)

 「サイト料金が滞納しています」。架空請求は、こんな携帯電話への1通のメールで始まる。電話すると、「払わないと裁判にかける」と脅され、その後も「ほかにも未払いがある」「調査費用がかかった」と支払いを迫る。
 振り込め詐欺の件数(1〜10月)をみると、架空請求だけが、ほぼ昨年と同じペースで増えている=グラフ。被害者に高齢者が多いほかの手口とは違い、多くが20〜40代というのが特徴だ。
 県警によると、被害が相次ぐようになった03年ごろは、はがきや封書が使われた。請求の口実はあまり変わらないが、最近はメールの使用が約半数にのぼる。
 県警の担当者は「若い世代に有効な手だてがない」と話す。新聞やニュース、地域の集会や回覧板に触れる機会が少なく、詐欺の実態や被害防止の呼びかけが届きにくい。アダルトサイトなどを利用した被害者も多く、他人に相談できないまま被害が拡大するケースが目立つという。
 担当者は「ほかの詐欺でも地道な活動が実を結んだ。周知を続けていくしかない」。若者の集まりやすいショッピングモールやパチンコ店に、チラシを張るなどの対策を強めるという。

◆同窓会名簿悪用 不審電話は54件
 県警は5日、同窓会名簿を悪用したとみられるオレオレ詐欺が相次いでいると発表した。高山、山県両市で10月末、58歳の女性2人が約100万円ずつ騙(だま)し取られたという。「振り込む前に家族に相談して」と呼びかけている。
 本人と偽って卒業生の家に、「電話番号を変えた。かけ直して」と電話し、信用させる手口。翌日に「傷害事件を起こした。示談金を払わないといけない」「送金ミスをしたのでお金を送って」などと電話をかけ、指定口座への振り込みを要求するという。 県警によると、不審な電話があったのは、10月28日〜11月4日。県立岐阜商業高校の97年卒と斐太高校の93年卒の男性の自宅が狙われ、計54件の相談があったという。

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