今週は、いよいよアメリカのオバマ大統領が来日します。しかし、突然、１日の延期が発表され、金曜日からということになりました。大統領の訪日が直前まで決まらないことは極めて異例です。その背景には普天間問題もあったようですが、この週末、後藤アンカーもその沖縄を取材してきました。

　「（２万人の集会は）沖縄の県民の複雑な思いを象徴していると思いますよ。やはり、沖縄の皆さん大事にしないといけない」（鳩山首相）

　沖縄県で８日開かれた普天間基地の県内移設に反対する県民大会。オバマ大統領の来日を前に地元の率直な声を聞こうと、この週末、後藤アンカーが沖縄に入りました。

　「すごいねぇ。壇上がかろうじて見えるくらいだ」（後藤キャスター）

　「来日するオバマ大統領に対して、沖縄の米軍基地がいかに県民の負担となっているか、辺野古の海がいかに貴重な海であるかを沖縄県民の思いを受け止めて、鳩山首相から強く（オバマ大統領に）訴えていただきたい」（宜野湾市・伊波洋一 市長）

　大会にはおよそ２万人が参加。鳩山政権は県内移設反対を日米交渉の中で主張すべきとする決議を採択しました。

　「きょうはどちらから来られたんですか？」（後藤キャスター）
　「普天間です」（女性）
　「今、鳩山さんに対して期待の方がありますか？それともやっぱりダメなんじゃないかと？」（後藤キャスター）
　「期待はあります」（女性）
　「（困っているのは）日常の中では爆音ですね。住んでいる人でなければ理解できない」（男性）
　「公約はちゃんと守ってください」（男性）
　「守ってくれと・・・鳩山さんふらつくなと」（後藤キャスター）
　「そう、それだけです」（男性）

　普天間基地の移設先として日米政府が合意した名護市辺野古のキャンプ・シュワブ沿岸部。大浦湾を挟んですぐのところに住む親子を後藤アンカーが訪ねました。

　「何年生ですか？」（後藤キャスター）
　「２年生」（渡具知和紀ちゃん・渡具知和奏ちゃん）
　「２人とも２年生？」（後藤キャスター）
　「双子ですね」（渡具知武清さん）

　建設関連の仕事についている渡具知武清さん。基地の移設に反対だと言います。

　「事件もあるし（米軍が）そこに住んでいるからそういうことが起きるということで、それがすぐにでもここに飛び火するのではと、恐怖感があります」（渡具知武清さん）

　渡具知さんは毎週土曜日、長男の武龍くん（１２）と双子の姉妹、和紀ちゃん、和奏ちゃんと一緒にある活動をしています。日も落ちた午後６時半。着いた先はキャンプ・シュワブのゲート前です。

　「みんなでみんなで守りましょう。辺野古の海を守りましょう。大浦湾の海を守りましょう」（和紀ちゃん・和奏ちゃん）

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　「これで再び普天間、そして辺野古という２つがクローズアップされていますけど？」（後藤キャスター）
　「いかに普天間基地をどうするかと、また今の政権にかかっています」（渡具知武清さん）

　８日、普天間基地の県内移設に反対する県民大会を主催した伊波宜野湾市長は、その狙いを、こう話しました。
　「一番のポイントは何かというと、鳩山首相の決断なんです。今回の県民大会は、ターゲットは鳩山首相」（宜野湾市・伊波洋一市長）

　国会では９日、参議院の予算委員会が開かれました。

　「今週予定されているオバマ大統領との協議において、日米が共に核兵器を廃絶する具体的な道筋を議論していただきたいと思いますが、いかがでしょうか？」（民主党・藤末健三 参院議員）

　「当然のことながら、核兵器廃絶の問題に関して大いに議論して参りたいと思っております」（鳩山首相）

　この土日に実施したＪＮＮ世論調査では、普天間基地の辺野古沿岸部への移設について、賛成・反対・わからないの３つがほぼ同じ割合で意見が割れました。

　こうした中、９日午後６時前、鳩山総理は・・・。
　「オバマ大統領との間でどういう議論をするかはまだ調整をしている最中であります。このような日本の状況でもありますから、この普天間の問題が大きなイシュー（問題）になるということは、私はないと思っています」（鳩山首相）
（09日18:46）