Ｇキムタク痛恨ミス連発で集中砲火　解説者ら酷評

(夕刊フジ)

　日本シリーズ第４戦（４日）のテレビ中継で、解説者が集中砲火を浴びせかけていたのが巨人、木村拓也内野手（３７）の拙守とまずい走塁。シーズン中の獅子奮迅の活躍が一瞬にして吹き飛んだような手厳しさだった。

　「いやあ、あれは木村選手のミスですね」「あれはちょっといけません。投げていればアウトのタイミングでしたね」

　日本テレビの解説で野村謙二郎氏、水野雄仁氏、小久保裕紀氏がそろって指摘したのが、日本ハムが４点を先制した３回。無死一塁の守備で一、二塁間のゴロに二塁手キムタクは「（走者が）オーバーランしていた」ため、送球を迷って内野安打にしたことから、大量点を失った。

　さらに、５回無死の攻撃では、一塁走者だったキムタクが飛び出して盗塁死。反撃のチャンスをつぶし、この日２度目のミスを犯した。

　「せっかく打者が一塁走者を意識した打撃をしているのに、ああいうことをやっては何にもならないですよ」と切り捨てる野村氏。ＴＶカメラはベンチ内で落ち込むキムタクの姿を何度もアップにした。

　確かにこの試合でのキムタクのミスは痛かった。ただ、シーズン中の献身的な働きも思いだされる。チーム事情のために一塁手だけでなく、９月４日のヤクルト戦では捕手までこなした。巨人の唯一の穴とされてきたのが二塁手だったが、その弱点を強みに変える活躍でチームを牽引。この日もミスの前は、普通なら抜けそうなゴロを好捕したり、安打を放って出塁している。

　しかし、試合終盤になっても解説陣の責め手は緩まない。「木村は守備で１つ、走塁で１つミスがあり、取り返そうという気持ちが出ていますが、ホームランを打っても追いつくわけではありません」（野村氏）

　酷ともいえる追い打ち。試合後、伊原ヘッドコーチは「自分が推薦した選手だから、ヘッドのボーンヘッドだ」とかばったが、振り返ってみれば、シリーズの敗因となりかねない痛いミスであったことも否めない。