やはりおかしい。先月26日に開かれた平城遷都1300年祭の関連行事「東アジア地方政府会合」に向けた提唱者会合。19の地方政府や自治体の代表者が、日中韓の過去や未来を考えようという奈良声明を議論する場が非公開になったからだ。
会合の意義は分かるからこそ、議論の過程を公開し、共有することこそが求められたのではないか。意見を言いやすいように非公開にしたというが、結局想定したような議論はなく、指名しないと意見がなかなか出ない有り様だった。
「意義があった」と担当者は胸を張るが、非公開で検証不能にして何を言うか。4000万円の公費を投入し、独りよがりはやめてほしい。(阿部)
毎日新聞 2009年11月7日 地方版