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九電玄海原発3号機、プルサーマル臨界に

 九州電力は5日、国内初のプルサーマル発電に向け、佐賀県玄海町の玄海原子力発電所3号機(出力118万キロ・ワット)の原子炉を起動し、炉は核分裂が連鎖して起こる臨界に達した。九電によると、臨界に達した後も炉は安定しているという。

 九電は、5日午前11時、MOX(ウラン・プルトニウム混合)燃料を含む3号機の燃料集合体(計193体)の間に差し込まれた制御棒(計53本)を徐々に引き抜く操作を開始。同日午後11時7分、中央制御室の計器で原子炉の出力が一定の値に落ち着いたことを確認し、臨界に達したと判断した。

 9日から試験的に発電を開始し、出力を段階的に引き上げ、1週間から10日かけ100%の出力に達する見通し。安全性などに関する原子力安全・保安院の最終的な検査を経て、12月2日に営業運転に入る予定。

 九電が今回使うMOX燃料は、燃料集合体の約12分の1にあたる16体。すべてフランスの工場で使用済み燃料を処理してプルトニウムを取り出し、加工したもの。国の原子力安全委員会はMOX燃料の割合が全体の3分の1程度なら安全との見解を示しており、九電は将来、4分の1まで増やす考え。MOX燃料は通常のウラン燃料と同様、原則3年程度使う予定だ。

2009年11月6日  読売新聞)

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