NTT労組の役割 組合員・生活者の視点での政策を実現 |
編集部 |
NTT労組を取り巻く政治情勢について、お聞かせください。 |
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中村副委員長 |
私たちの雇用や働き方に直接影響を与える情報通信政策でいえば、平成17年度接続料算定のあり方と合わせてユニバーサルサービス基金に関わる論議動向に注視しなければなりません。
また、『NTTグループ中期経営戦略』の実現に向けては、ブロードバンド・ユビキタス社会にふさわしい公正競争ルールの確立が求められています。
一方、少子高齢社会の到来に伴い、年金改革や医療・介護制度のあり方、子育て支援など、まさに「待ったなし」の取り組みに迫られています。 |
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編集部 |
このような状況下において、NTT労組の果たす役割は。 |
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中村 |
情報通信政策や社会保障制度に関わる課題は政治動向と密接不可分であることから、「政治の場」で解決していくことが必要です。NTT労組としての役割は、組合員ならびに生活者の視点に立った政策を実現させることにあります。 |
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編集部 |
政策の実現にあたっては、私たちの代表として実際に政治の場で発言し行動している組織内議員、協力議員の役割がますます重要となってきますね。 |
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中村 |
議員の皆さんが政治の場で本当に力を発揮していくためには、代表として送り出すだけでなく、私たちが常日頃から、サポーターとして支援していくことが重要です。 |
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「アピール21」への取り組み 勤労者・生活者の代表をサポート |
編集部 |
「アピール21」の取り組みは、そうした支援活動の一つですね。 |
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中村 |
議員として広く政策を訴えたり、政策づくりに向け調査・研究するためには経費が必要となります。こうした議員の多くは私たちと同じ勤労者・生活者の代表ですから、財政的にも厳しい状況にあります。そこで、私たち一人ひとりが「アピール21」への会費を拠出し、各議員に対し必要な支援を行なうという取り組みが必要となるわけです。 |
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編集部 |
そうした取り組みは、従来は政治闘争基金が役割を担ってきましたが |
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中村 |
『政治資金規正法』の改正等により、政治闘争基金の機能はコンプライアンスという観点で課題を残しました。
そのため、これに代わる新たな仕組みを模索してきたところであり、結果として、昨年の第七回定期全国大会で、政治闘争基金の廃止と、それに代わる政治団体「アピール21」の結成を方針決定しました。 |
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編集部 |
「アピール21」に代わることにより、具体的に何が変わりますか。 |
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中村 |
これによってNTT労組の政治方針が変わるわけではありません。政治方針を具現化する「手段」を、コンプライアンスに即し変えたと理解してください。 |
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組合員へのお願い 総対話・学習会に積極的に参加し 取り組み趣旨理解を |
編集部 |
「アピール21」の取り組みでは、組合員には何が求められますか。 |
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中村 |
具体的にお願いしたいことは、
取り組みの趣旨をしっかり理解していただくこと
会員として団体に加入していただくこと
年会費を納入していただくこと
の三点です。「アピール21」の概要は、全国大会『議案』等の総対話時に持株本部から説明を行ないます。また、具体的な加入手続きは分会・部会から周知いたします。また、各地で各議員を招いての政治学習会を開いておりますので積極的な参加をお願いしたいと思います。 |
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編集部 |
こうした取り組みには、その成果を示すということも重要ですね。 |
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中村 |
アカウンタビリティーは当然必要です。まず、会費の使途についてですが、「アピール21」は政治団体であることから、毎年総務省の官報(政治資金収支報告書)に基づく組織内外への公開が求められます。したがって、こうした中で使途の透明性を確保していきます。
次に成果ですが、政治活動は即効で成果が現れるというものではありません。ただし、NTT労組の取り組む政治課題は着実に解決に向け前進していますし、現実的に今日まで数多く成果をあげてきたと断言できます。したがって、こうしたプロセスを誰もが分かるよう、質的量的な面で情報提供していくことが必要です。なぜなら、これが「一つの成果」だと考えるからです。
持株本部の「アピール21」加入促進の取り組みは、定期全国大会を意識し、極めて短期集中的な取り組みを行ないますが、組合員の皆さんのご理解ご協力をお願いいたします。 |