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憲法解釈「過去の法制局答弁にしばられず」 官房長官

2009年11月4日23時33分

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 平野博文官房長官は4日の記者会見で、鳩山政権が、政府の憲法解釈を国会で示してきた内閣法制局長官の過去の答弁にしばられないとの見解を示した。憲法9条などの解釈は、今後内閣が政治判断で行う考えも表明。鳩山由紀夫首相は同日夜、記者団に「法制局長官の考え方を金科玉条にするのはおかしい」と述べた。

 歴代政権は、内閣法制局の了解がなければ、事実上、憲法解釈の変更には踏み込まなかった。今回の発言は、憲法解釈も政治主導で行う原則を示したとみられるが、時の政権の都合で憲法解釈が安易に変更される恐れもある。

 平野氏は会見で「これまでの法制局長官の憲法解釈には内閣はしばられないのか」と問われ「もちろんそういうことだ」「政治主導だから、政治判断で解釈していく」と述べた。

 集団的自衛権の行使を違憲とするこれまでの政府解釈については「現時点では過去に解釈されたことを踏襲する」と述べた。一方で「踏襲はするが、無条件で内閣はしばられないということか」と問われると、「もちろん」と答えた。解釈変更の可能性については「世界情勢が大きく変わったときにはその時点で判断する」と述べた。

 集団的自衛権については首相も2日の衆院予算委員会で「当面、解釈を変えるつもりはない」と述べ、「当面」との留保をつけている。

 首相は4日夜、記者団に対し、「(憲法解釈を)変えるためには極めて慎重じゃなきゃいけない。変えるためには当然、国民的な世論というものもしっかり見定める必要もあると思う」とも述べた。(金子桂一)

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