生駒市の新病院設立問題を審議する「病院事業推進委員会」(委員長、長瀬啓介・金沢大教授)の大澤英一・県医師会代表委員が辞任を表明した問題で、山下真市長は2日、橿原市で県医師会の塩見俊次会長と会談し、辞任の撤回を求めた。塩見会長は少数意見を答申に併記することなどを求めたうえで応じる意向を示した。
塩見会長は、十分な議論を保障する▽大澤委員が退席した後の審議をやり直す▽答申に少数意見を併記する--などを要望。山下市長は予定通り11月中に答申を出せるよう配慮を求め、両者はこれらを記載した確認書を交わした。会談後、塩見会長は「十分な議論が保障されれば、大澤委員を説得し、もし不調に終われば別の委員を出したい。いい病院をつくるための努力をしたい」と述べた。山下市長は「医師会の意見を拝聴しながら答申を出してもらい、計画を進めたい」と話した。【岡奈津希】
毎日新聞 2009年11月3日 地方版