底打ちの9月、10月

October
31
2009

 この9月、10月は、本当に厳しかったと思います。景気のほうも出てくる経済指標は遅行データなので、まぁまぁなものばかり。実際大手企業の中間決算の7割が、期初の予想を上回るものであるとか・・・。それでも、夏が終わり秋になるにつれて、次第に厳しさを増してきている、そんな感じは否めません。それは、中には、景気の良い話もチラホラと聞こえてきますが、それも全体からするとごく僅かです。マックやユニクロ、ニトリ・・・好調ですね。しかし、大半の小売業はもう苦労の連続だと思います。

 

 いつかのブログで太田市の北口駅前のシャッター通りをご紹介しましたが、こうしてみると閉店した後の貸店舗は、市内の至る所で増えています。ヤマダ電機が出店した十字路の相向かいに不二家レストランがありました。ピンクの派手な外装が目を引きますが、そこも閉店してしまい、貸店舗に。でもあの派手な外装のままでは・・・・(苦笑)。リニューアルするには相当の資金も必要でしょうし・・・。本来であれば、太田市の一等地ですから、借り手も買い手もいるのでしょうが、この経済状況では・・・という感じです。普段は何気なく通過するアイエヌジーオフィス前の通りも、ざっと7店舗ほどが貸店舗になっています。みな、綺麗で広い店舗ばかりなのに・・・。地方では本当に景気が悪いことを実感します。特に、飲食店などは次々と閉店してしまって、新規出店は年間でも数えるほどしかありません。この調子で淘汰が進むと、2年後、3年後は一体どうなっているのでしょうか。

 

 明るい話題と言えば・・・。まずはLED関連でしょう。特にCO2排出問題とリンクしたこの分野は、物凄い勢いで回復というか成長し始めています。そのおかげで、LED価格もうなぎ昇りですが・・・。何といってもLED照明が来年の主役みたいで・・・。確かに省エネや耐久性という観点では、抜群の強さを発揮しますので。従来の照明(蛍光灯など)は、かなり押されてしまうでしょう。次に、メモリです。ここにきてかなりタイトな状況になってきました。フラッシュメモリを筆頭に品薄で、またパソコン関連の需要も復活傾向で、メモリーメーカーはいち早く業績が回復するといわれています。不況のときに、真っ先に復活するのは、いつもメモリー等半導体関連なので、これには大いに期待したいところです。それからやはり、ハイブリッド車の需要。これは相変わらず衰えていないそうで、自動車需要が相当に偏っているといわれています。本格普及開始は2012年といわれていますが、もう少し早まる可能性大ですね。

 

 いずれにしても、景気ですから循環だと思います。しかし、急激に落ち込んだものは、急回復する、というのが従来の常識でもありましたから、今回の回復はまだまだ本格的ではないでしょう。いまは、なべ底を這うような感じかもしれません。ですが、9月10月は、コツンと音がしたように感じています。株価などは弱いかもしれませんが、実体景気はやはり、事前の予想通りこの「秋」が底だったように感じます。ということは、いま、私たちは底にいる・・・・。底ということは、これ以上下はない・・・・!?そう思いたいですね。

 

 ここからは、はやり上昇志向に切り替えなくては、と思います。10月のアイエヌジーは、なんとかろうじて昨年実績をクリアしたレベル・・・。苦しかったようです。でも、頑張ってさまざまな改革をしてきましたので、これから徐々にその成果がでてくるだろうと思います。年末、そして来年の今頃が楽しみじゃないか、そういうとスタッフの顔に笑みが・・・。将来の展望が少しずつではあるけれど、着実に開けているように感じます。明日からは、いよいよ11月、年末までの天王山を迎えます。

Posted by 有海啓介 | この記事のURL |