2009.11.01 Web posted at:  12:54  JST Updated - CNN
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米国務長官、イスラエルとパレスチナに和平交渉の再開促す

クリントン長官(左)とアッバス議長

エルサレム(CNN) クリントン米国務長官は10月31日、アラブ首長国連邦の首都アブダビでパレスチナ自治政府のアッバス議長と会談し、続いてイスラエルのエルサレムでネタニヤフ首相などの当局者らと会談した。クリントン長官はネタニヤフ首相との共同記者会見で、交渉の早期再開を求める考えを表明し、アッバス議長にも同様の意向を伝えたことを明らかにした。

パレスチナ解放機構(PLO)のエレカット交渉局長がCNNに対して語ったところによると、アッバス議長はクリントン長官との会談で、イスラエルがヨルダン川西岸や東エルサレムへの入植停止などの責務を果たしていないため、交渉が再開に至っていないと主張した。同局長は、アッバス議長が交渉加速を希望している一方、イスラエル側にはそうした意向は見られず、交渉継続に対するネタニヤフ首相の「無関心」が裏付けられていると述べ、和平交渉が「行き詰っている」との見解を示した。

しかしネタニヤフ首相は合同記者会見の席上、交渉再開への積極姿勢を表明。「われわれは和平交渉を、直ちに無条件で再開したい」と明言した。クリントン長官は、ネタニヤフ首相が交渉に先駆け、入植政策の自制を具体的に申し入れたのは前例がないことだと評価した。

オバマ米大統領は当初、イスラエルに入植活動の「停止(halt)」を求めていた。しかし先月ニューヨーク市内でネタニヤフ首相およびアッバス議長と会談した後、イスラエルが入植活動の自制について有意義な話し合いを持ったとして、入植の「停止」ではなく「凍結(freeze)」を求めていく考えを明らかにした。

エレカット局長によると、クリントン長官はアッバス議長に対し、入植は合法的ではないものの、無条件凍結に向けて米国がネタニヤフ政権を説得することは不可能だと語ったという。

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