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欧州:イラク人の強制帰国急増 各国で難民申請中

 【ジュネーブ伊藤智永】イラク戦争を逃れて欧州各国に難民申請をしていたイラク人が、強制帰国させられる事例が増えている。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は独自の基準に基づき「イラク中部の情勢はいまだ不安定で、生命の危険がある」として、これらの国々に強制帰国させないよう要請しているが、いずれも聞き入れられていない。

 UNHCRによると、英国が10月初め、イラク人44人の難民申請を認めずバグダッドに強制送還したほか、デンマークは38人を帰国させ、スウェーデンも同様の措置を約250回実施した。

 スウェーデンは08年2月、デンマークは今年5月に、イラクとの間で、難民と認定されなかったイラク人の強制送還と、イラクへの帰国を拒否された場合の再入国について合意書を交わした。強制帰国は現在も続いている。

 英国は、両国の措置にならって強制帰国を始めたとみられるが、イラクとの間で同様の合意がないためか、10月に送還された44人のうち、10人はイラクへの帰国が認められたものの、34人は受け入れを拒否され、再び英国に戻って移民施設に収容された。

 UNHCRは「同じような非人道的な強制帰国措置は、アフガニスタン難民についても起きている」と指摘している。

毎日新聞 2009年10月31日 15時00分

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