ワシントン(CNN) 米軍のアフガン増派の是非をめぐって対立が深まるなか、米国のアフガン政策が「高慢で政治的にご都合主義」であり「楽観的過ぎて失敗した」として、米国務省職員が先月辞任していたことが、27日分かった。
辞任が判明したのは元海兵隊大尉で国務省外務局の職員だったマシュー・ホー上級代表で、9月10日に辞表を提出。アフガニスタン・パキスタン担当のホルブルック米特別代表は慰留に努めたが、ホー氏は同月28日付で退職した。
アフガン南部ザブール県に駐在していたホー氏は書簡で、米軍のアフガン軍事行動のような「不透明で果てしなく続く任務」はいかなる軍隊にも課せられたことはないとの認識を示し、「われわれは自国の経済をアフガン政策に賭けている。政策への関与を深めたとしても、今後何年も決着しないだろう」と述べている。
ホー氏はまた、米軍のアフガン駐留によってパキスタンの治安が悪化していると指摘し、パキスタン政府が核兵器を管理能力を失う可能性に懸念を表明。40年前のベトナム戦争と同様、支持率が低く腐敗した外国政権を支援し、米国が無駄な犠牲を払う可能性を指摘した。