2009年10月30日

オリエンタルランドの不正疑惑

以前の投稿で「キリスト教徒の生涯は悪魔との戦いの生涯です」と書きました。東京ディズニーリゾートを運営する株式会社オリエンタルランドもいつの間にか悪魔が侵入し、経営陣を支配しています。

 


初めにお断りしておきますが、本日記すことの目的は、ディズニーランドを貶めることではありません。悪魔に支配された経営陣に悔い改めていただき、ディズニー・テーマパークのパークバリューを以前のレベルに戻して欲しいからにほかなりません。

 


私が疑念を抱いているのは、シンデレラ城ミステリーツアー終了の理由です。ネットで調べても公式見解が見つかりません。公表できない理由で終了したと考えざるを得ないのです。

 


私が出した結論から記します。ネット上では、施設の老朽化、地盤沈下などの終了理由が見受けられますが、これは違います。シンデレラ城ミステリーツアーは、人件費がかかりすぎるために「削除」されたと考えるのが妥当なのです。

 


この私の知見が正しければ、オリエンタルランドはディズニーファンだけでなく、株主やスポンサー企業など多くの関係者を欺いたことになります。「幸福創造」より「経営利益」を優先させた事実を隠したのですから。

 


私がこの結論に至った理由を明確にします。まずは「老朽化説」です。

 


ディズニー・テーマパークのアトラクションは、一定期間ごとに数日から数か月休止して施設の改修を行っています。ディズニーではこの改修をリハブ(rehab)と呼びますが、いわゆるリハビリと同じ意味です。 


このリハブ計画は、リハブ・マスタープランと呼ばれ中長期の経営戦略上でまとめられるもので、ディズニー・テーマパークを永遠に陳腐化させず、常に進化させていくために最も重要視されている「プラン」です。

 


皆さんもディズニー・テーマパークを訪れたとき、長期間休止していたアトラクションが変化したことに気付かれたと思います。例えばカリブの海賊です。リハブにより映画「パイレーツ・オブ・カリビアン」のショーシーンが加わったりするのです。

 


ディズニー・テーマパークのジェットコースタータイプのアトラクションでは、重要部品は耐用期間の70%で交換しています。このように、施設の老朽化によるアトラクションの終了はあり得ないのです。

 


「地盤沈下説」も同様です。特に、シンデレラ城の場合は、「お城が傾く」ことは決定的なイメージダウンです。事前に地盤沈下を考え、地下に「田」型の水槽を設置し、注入する水の重さで微妙な傾きを調整しています。

 


ここまで記してきたように、ハード的な問題での終了は考えられないのです。考えられるのは、「費用対効果」の問題だけです。簡単に言えば、「キャスト一人当たり、どれだけ稼ぐか」の問題で終了されたものと考えます。

 


私が、このように判断できるのは、私がシンデレラ城ミステリーツアーの担当スーパーバイザーや、トゥモローランド、ファンタジーランド、トゥーンタウンの人件費予算を編成し、管理してきた経験があるからです。

 


シンデレラ城ミステリーツアーの年間労働時間は10万時間以上でした。当時のスペース・マウンテンの年間労働時間とほぼ同じくらいです。キャスト数も100人以上必要としていたと思います。トレーニングにかかる労働時間も加算すると、ディズニー・テーマパークの中でも屈指の「ビッグアトラクション」であったのです。(アトラクションのメンテナンスや稼働などにかかる費用を含めると、年間2億円くらい節約できると推察します。)

 


一方で、実際のゲスト利用(可能)者数は、シンデレラ城ミステリーツアーは1時間当たり700〜800人程度です。

スペース・マウンテンは2,000人を超え、シンデレラ城ミステリーツアーの3倍のゲストを楽しませることができます。

 


シンデレラ城ミステリーツアーの1時間当たりの利用者数と同じくらいのアトラクションにピーターパン空の旅があります。しかしながら、ピーターパン空の旅の年間労働時間は、シンデレラ城ミステリーツアーの4分の1位でした。

 


つまり、「経営効率」、つまりお金を中心に考えると、シンデレラ城ミステリーツアーは、スペース・マウンテンやピーターパン空の旅の3倍も4倍も非効率であるということが言えるのです。

 


疑惑の内容をご理解いただけたと思います。つまり、オリエンタルランドは利益の追求のためにシンデレラ城ミステリーツアーを「削除」したとしか考えられないのです。

 


疑惑はかけられた方が晴らすべきです。私の説が正しいと思われる方は、オリエンタルランドに確認してみてください。

 


ところで、シンデレラ城ミステリーツアーとはどのようなアトラクションだったのでしょうか。私はクリスチャンになり、はじめてこのアトラクションが伝えたいメッセージが理解できました。

 


一言で言えば、キリスト教の「悪魔のささやきに負けず、勇気を持ち、みなが力を合わせて悪魔(邪悪)を倒せ」ということです。シンデレラ城ミステリーツアーには、ディズニーの悪者どもが「こわくないか」「災いが起きるぞ」などと、おじけづかせます。

 


映画「千と千尋の神隠し」で「湯婆婆(ゆばーば)」が千に「こわくないかい」とささやくのと同じです。悪魔は神の子である人間に対し、悪魔の言いなりになるよう常に働きかけているのです。

 


宮崎駿監督も「悪魔のささやきに従ってはいけない」「欲望に従属してブタになってはいけない」と教えたかったに違いありません。

 


シンデレラ城ミステリーツアーは「正義は必ず勝つ」という、神が示す真実を伝えていたのです。そして、最後は「邪悪」から救ってくれたゲストの勇気を讃えるのです。そして、「友愛」の精神でみなが勝利の喜びを分かち合うのです。

 


簡単に書きましたが、シンデレラ城ミステリーツアーは、まさにキリスト教的な「友愛」ストーリーだったのです。しかしながら、「なぜ、うちの子が選ばれないんだ」と申したてる「モンスターペアレント」が存在したのも事実です。

 


シンデレラ城ミステリーツアーは、友愛精神に富んだ実に教育的なアトラクションでした。「悪魔のささやきに従ってはいけない」「苦しみも喜びも、共に分かち合う」ことを教えてくれたアトラクションが、「経営効率」のために終了されたとしたら、神は経営陣を罰せずにはいられないでしょう。

 


オリエンタルランドの経営陣は、ステークホルダーは騙せても、私をだますことはできません。




 

オリエンタルランドの緒問題については、また、来月の中旬以降に書きたいと思います。

 


ディズニー・テーマパークを愛する私の真意が、オリエンタルランドの経営陣に伝わることを望みます。

私の願いは、シンデレラ城ミステリーツアーの再開です。そのためには、たとえ無給でもいつかオリエンタルランドの顧問として働いてみたいと考えます。

 


最後に、ディズニー・テーマパークの魅力−「魔法の王国」設立・運営の30年 上澤 昇元オリエンタルランド副社長著の一部を紹介します。

<引用開始>
公有水面という国民の共通財産を埋め立ててつくった土地を使用する私達には、国民に喜んでもらえる施設を造って、企業の社会的責任を果たしていく責務がある。


「娯楽は楽しいだけでなく、それによって何かを学び取れるものにすべきである」
ウォルト・ディズニー

<引用終了>

http://campus.jissen.ac.jp/seibun/contents/etext/disney/Kamisawa/fileDLD.htm 


※元実践女子大の松田教授のお計らいで、このテキストは無料公開されています 。

追記 

私は、昨年からオリエンタルランドに苦言を呈しています。私憤である「最後のパレード」回収の「うっぷん晴らし」ではなく公憤であることをご理解いただきますようお願い申し上げます。

 

<引用開始>

地獄に堕ちる原因になる「怒り」というのは、いわゆる「私憤」のことなんだね。「自分の思い通りにならない」という不平不満から、カッと怒るのがいけないんだよ。個人的なことで、本能的、条件反射的に怒ることが間違いになるんだ。
 これに対して、「公憤」というものがあるんだけど、これは完全になくしてしまってはいけないものなんだ。「公の怒り」というものがなくなると、世の中を前進させる力がなくなってしまうんだよ。

<引用終了>

http://blog.goo.ne.jp/shinmi777/e/8df1158c8414220a613ec0550660801c

 

※神の啓示があり、「千と千尋の神隠し」のパンフレットを読みました。すると、冒頭の宮崎駿監督の「この映画の狙い」の最初に「この作品は、(中略) 友愛と献身を学び、知恵を発揮して生還する少女のものがたりになるはずだ。」と書かれていました。

友愛社会の実現を目指し、私と悪魔との戦いは続きます。

 

※2011年に新アトラクションがオープンするという情報もありますが、シンデレラ城ミステリーツアーが終了したのは、2006年4月です。かつて、終了後5年も放置したアトラクションはディズニー・テーマパークにはありません。