2009年09月14日

アダムとイブから学ぶべきこと

鳩山次期首相が語る「友愛」とはキリスト教の教えが基本になっています。それでも、日本国民がすでに受け入れている「ホスピタリティ」もキリスト教が基となっているのですから、「ホスピタリティ」を受け入れることのできる人は「友愛」を異教的と拒絶してはいけないと思います。 


それでは、「友愛」のイメージとは。
民主党のシンボルマークを思い起こしてください。赤い円が重なっています。片方の円を仏教や武士道など東洋思想の教えと考えてください。もう一方の円を、キリスト教を中心とした西洋思想の教えと考えてください。そして、重なっている白い部分こそが「友愛」思想なのです。 


二つの円を東洋思想とイスラムの思想、西洋思想とイスラムの思想と考えても同じです。思想が異なる部分が多い両者間で重なる部分が、両者が共生するために共有できる思想や文化の領域であり、地球市民としてお互いに譲り合える領域なのです。 


重なり合う領域の考え方を簡単に言えば、「人間愛」「思いやり」「分かち合い」の精神であり、地球市民であれば誰でも受け入れることができる考え方なのです。反対にこの「友愛」領域の考え方を受け入れなければ、異文化の国の人々と共生できないどころか、きっと「まともな人間ではない」と相手にされないことでしょう。 


このキリスト教の教えを基本としている「友愛」を受け入れることができない人々が暮らす場所を、キリスト教では「地獄」と呼んでいます。そして人々を惑わし地獄へ導くものが「悪魔(サタン)」と呼ばれているのです。 


前置きが長くなりましたが、今日は表題の「アダムとイブから学ぶこと」について簡単に記してみたいと思います。これから書く内容は、これまでは日本社会ではあまり教えられてきていなかったことですが、アメリカ社会では常識的であり、子どもを含めアメリカ国民の多数が学ぶ「道徳律」なのです。(それでも疑う人は、オバマ大統領の大統領就任式で開会の祈祷を務めたリック・ウォレン牧師の著書を読んだり、敬虔なクリスチャンに事実かどうか聞いてみたりしてください。) 


1、創造の神はエデンの園に何をはえさせ、アダムとイブに何と仰ったのか
神は、永遠の命の木と、善と邪悪を知る木をはえさせました。そして「あなたは園のどの木からでも心のままに取って食べてよろしい。しかし、善(good)と邪悪(evil)を知る木からは取って食べてはならない。それを取って食べると、きっと死ぬであろう。」と仰られました。 


2、蛇は何と言ったのか
野の獣で最も狡猾な(ずる賢い)蛇は、イブに言いました。「神は、どんな木からも食べてはならないと、本当に言われたのですか。」「死ぬなんてことはありませんよ。それを食べたら、あなた方が神様のようになって、善悪を知ることができる・・・」 


3、アダムとイブの選択は・・・神には従わなかった
神に従属せず、自分自身の欲望への従属を選択しました。その結果、アダムとイブと共に、全人類が、神から離れ、悪魔の支配下の闇の世界に引き入れられたのです。つまり、この世界は悪魔の支配下になったということなのです。 


4、アダムとイブはこう言った
イブ「蛇が悪いのです。私を惑わしたので食べました。」
アダム「この女が、取ってくれたので私は食べました。」 


5、神はアダムとイブにこう仰った
イブへ「あなたは苦しんで子を産まなくてはならない。」
アダムへ「私が命じておいた木から食べたので、土地はあなたゆえに呪われてしまった。あなたは一生、苦しんで食を得なければならない。」 


6、神は蛇にこう仰った
「おまえが、こんなことをしたので、おまえはあらゆる家畜、あらゆる野の獣よりも呪われる。おまえは、一生、腹ばいで歩き、ちりを食べなければならない。」 


7、神はアダムとイブをエデンの園から追い出した
「人は、善と邪悪を知るようになった。今、彼が手を伸ばし、命の木からも取って食べ、永遠に生きないように。」神は人をエデンの園から追い出しました。そして人は土を耕すようになったのです。 


7、悪魔に支配された世界に生きる人類
この世に生まれた人間は、自動的に悪魔の世界の市民となり、罪に苦しめられ、地獄へ落ちると宣告されます。人々は罪を背負い、目隠しをされた状態で、育ち、衰え、死んでいきます。そして決まって地獄へ落ちていきます。 


9、地獄へ落ちないためには
アダムとイブが神に従わないと選択をしたために、人類は欲望に従属し、悪魔に支配された世界に生まれてくるのです。神は選択を望まれています。神のもとへ帰るか、それともこのまま神を無視し、欲望の囚われ人として歩み、永遠の破滅という罪を受けるのか。 


聖書にはこのように書いてあります。 「主は神を認めない者たちや、わたしたちの主イエスの福音に聞き従わない者たちに報復し、永遠の滅びにいたる刑罰を与えるであろう。」(テサロニケ人への手紙 第2 1章8,9節)  


アダムとイブの行為から学ぶこととはどのようなことでしょうか。それを一言で表すと「神を信じなさい」ということです。神を信じない人は悪魔に支配され、欲望のままに生きる罪深き人々であるとキリスト教は教えています。 


残念ながら、オバマアメリカ大統領は就任演説でこのように述べています。 


「我々は、キリスト教徒やイスラム教徒、ユダヤ教徒、ヒンズー教徒、それに神を信じない人による国家だ。」http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20090121-OYT1T00132.htm 


私たち日本民族は「神を信じない民族」とオバマ大統領は言いたいのだと私は捉えています。キリスト教はこのように教えています。 


「人はそれぞれ自分の欲に引かれ、おびき寄せられて、誘惑されるのです。」「欲がはらむと罪を生み、罪が熟すると死を生みます。」「愛する兄弟たち。だまされないようにしなさい。」(ヤコブへの手紙 第1 1章 14節から16節) 


思い出してください。蛇はこう言ったのです。「神は、どんな木からも食べてはならないと、本当に言われたのですか。」「死ぬなんてことはありませんよ。それを食べたら、あなた方が神様のようになって、善悪を知ることができる・・・」 


嘘を言ったのではありません。狡猾な蛇は「本当に言われたのですか」と神を疑ったのです。そして、イブを惑わしたのです。イブは蛇に惑わされ罪を犯しました。だまし、だまされたと言っても過言ではないと私は考えます。 


クリスチャンであるオバマ大統領は、神を信じない民族を信用していないのではないかと私は危惧しています。心のどこかに「神を信じない人間にだまされるのではないか」と思っているのではないかと推察します。(とりこし苦労であればよいのですが) 


日本民族は実に騙されやすい民族です。そして、イブを誘惑した蛇のように平気で人を惑わす民族です。世界中のクリスチャンに一番軽蔑される、利己のためなら他人を「惑わす」「だます」ことが当たり前なのが現在の日本社会の実情です。欲望のためなら何でもやる弱肉強食のアニマル社会とアメリカは日本を分析しているに違いありません。 


私たち日本民族は、神を信じない民族と思われているのなら、それは間違いであると私は考えます。宮崎駿監督の映画や手塚治虫氏の作品には度々神が登場しますが、八百万の神を含め、多くの日本民族は縄文の時代より神の存在を受け入れてきました。そのことをオバマ大統領はじめアメリカ国民に知って欲しいと切に望みます。 


長くなりましたので、結論を記します。日本社会はキリスト教から生まれた「友愛」精神を誰もが受け入れ、「友愛」を人類共通の共生哲学にしていかないと世界に相手にされなくなるということです。今、その「危機」に直面しているということです。 


対アメリカに限らず、相手に理解されたいと思うなら、まずはこちらが相手を理解しなくてはなりません。私はアメリカとの対等な関係を望むのなら、共有できる「友愛」精神を日本国民誰もが正しく理解し、「友愛」思想に基づいた行動を行い、日本社会を「友愛」社会に変えていかなければならない、そう確信します。 


そのためにはアダムとイブの話を正しく理解し、邪悪な蛇や、蛇に惑わされたイブのような言行を慎み、誰もが聖書や武士道が教える「正義」を貫くこと、このことが、悪魔に支配された世界から逃れる絶対条件であるのです。 


※引用した聖書の文章は、日本聖書協会発行の「聖書 口語訳」、現代訳聖書刊行会発行の「聖書 現代訳」、いのちとことば社発行の「バイリンガル聖書」から引用したものです。