創設8年目の井岡ジムに初の日本王者が誕生した。タイトルをもたらしたのは、無敗の新鋭・宮崎だ。初挑戦の日本タイトルマッチで、5連続防衛中の嘉陽に右ストレートを的確にヒットさせ、大差で王座奪取。「会長にずっと支えてもらったので、恩返しをしたかった。ベルトを獲れてよかった」と涙を浮かべた。
中学時代の恩師が井岡弘樹会長にボクシングを教えていたことから、15歳でジムに入門。元2階級制覇の会長から英才教育を受け、デビューからわずか12戦で日本の頂点に立った。井岡会長は「あっという間だった。1人が頑張れば他の選手も頑張れる」と王者誕生の相乗効果を期待した。
宮崎は、2度の世界挑戦を果たした亀田大毅と同学年の21歳。身長1メートル55と小柄だが、「夢はもちろん世界王者。日本タイトルはその第一歩。もっと強くなりたい」と大きな夢を口にした。(伊藤隆)