25日投開票された神戸市長選は、無所属現職の矢田立郎さん(69)が3選を果たしたが、無所属新人の樫野孝人さん(46)に約7800票差まで迫られる接戦となった。毎日新聞が市内24カ所の投票所で、投票を終えた有権者1200人に実施した出口調査結果から、有権者の投票行動を2回にわたって分析する。【重石岳史】
矢田さんは過去2回の市長選で与野党相乗りの推薦を受けたが、今回は民主単独推薦に一転した。国県市の民主議員の支援を受けて選挙戦に臨んだが、実際に矢田さんに投票した民主支持者は55・2%にとどまり、35・7%が樫野さんに流れた。
自主投票とした自民支持者の58・5%、公明支持者の48・8%が矢田さんに投票。自公票に支えられたことが薄氷の勝利につながった。一方、自民支持者の35・6%、公明支持者の48・8%は樫野さんに投票した。
無党派層では樫野さんが45・5%の支持を集め、矢田さんの38・9%を上回った。共産公認の松田隆彦さん(50)は共産支持層の83・5%を固めたが、他政党や無党派への浸透を図れなかった。
〔神戸版〕
毎日新聞 2009年10月27日 地方版