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【護衛艦衝突・炎上】「別の船追い越そうとして衝突」韓国船長が海保調べに 両艦船を現場検証
このニュースのトピックス:航空・海難・山岳事故
山口県下関市と北九州市の間の関門海峡で、海上自衛隊第2護衛隊(長崎県・佐世保基地)所属の護衛艦「くらま」と、韓国籍の貨物船「カリナ・スター」が衝突した事故で、同船の韓国人船長(44)が「前にいた別の船を追い越そうとして、対向してきた護衛艦に衝突した」などと説明していることが28日、海上保安庁の調べで分かった。
第7管区海上保安部は同日、実況見分の予定を強制捜査に切り替え、業務上過失往来危険容疑で、両艦船を現場検証した。事故当時の双方の位置関係や運航状況について、説明に矛盾がないか、乗組員らから詳しく事情を聴き、事故原因の解明を進める方針。
同海峡は右側通行が原則で、海上衝突予防法では、対向してくる船と接近した場合は、原則として双方が右に舵を切って回避するルール。貨物船が対向してきたくらまを回避するために右に舵を切った場合、左側面を損傷することになる。
しかし、防衛省によると、貨物船は右船首部分が大破しており、くらまは船首が大きく損傷している。同保安部では、貨物船が左に舵を切った可能性や、くらまが左に寄りすぎて航行していた可能性などを慎重に調べる。
一方、衝突事故による護衛艦の負傷者は、消火作業中の煙の吸い込みや脱水症状を含め、3人増えて計6人となった。韓国船にけが人はなかった。いずれも症状は軽いという。
事故現場では、政府が派遣した榛葉賀津也防衛副大臣は28日未明、北九州市側の岸壁から護衛艦を視察。記者団に「目視した感じでは、おそらく5メートル以上えぐられたんじゃないか。まだ未確定の情報もあり、われわれなりに落ち着いて情報を収集したい」と述べ、事実関係の確認に全力を挙げる方針を示した。
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