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妄言多謝



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2009年10月27日(火)
東京報告 

実に内容の濃い東京行きでした。

 仕事上で動いていくと、普通では会う機会がない方々とお話をする機会に恵まれる。もう20年以上前にある視察団の事務局としてNYC、フロリダ、ニューオルリンズ、サンフランシスコの4都市を回ったツーなど、まさにそうだった。帰途サンフランシスコの空港を飛び立つときには、もう疲れ果てて「これで飛行機が落ちたとしてももう俺の責任じゃない。」と泥のように眠ったものだったが、しかし「世界は深い。」ということ、勉強し続けて行かなければその世界のことは分からないものだとを痛感した貴重な経験だった。

 まずもって「コンピュータの内部動作はアナロ的要素を抜きには考えられない。」というのが実機の開発/運用に携わる専門家の現実的センスであると言うことを知っただけでも、行った甲斐があったと思う。
あるいはディスクなどに記録され絶対的に値が確定しているバイナリデータと、実際にアナログ信号であり揺らぎのあるクロック信号に同期して回路上を伝送されていくデータとの状態の違い、といとらえ方だ。そしてコンピュータで処理をするということはデータの演算処理をするということであり、それは2進法の世界の中で誤差とつきあうことでもある。
 今回はMacBook クロなど担いでいったが、それよりも会話しながら、ホワイトボード上に画を描きながらイメージを詰めていくことができて、これはとても実り多い午後だった。この機会が得られたことを、関係者に改めて深謝いたします。

 そして翌日はまた別の打ち合わせをして、午後からは楽しい遊びの時間。かねてからお約束のGRFさんのお宅に伺った。最初に入った和室は、最近入手にいそしんで、というよりご本人も認めるごとく奔走しておられるアナログテープが山になりかけて、適度に生活感と、安らぎ感のある、とてもいい空間だった。足の悪い僕のために座りやすい椅子を確保してくださったので、畳に座って聞かれた人とは多少印象が違うかもしれない。ナグラの特別仕様4トラックテープデッキ(!)とデジタルアンプSD−05で鳴らすGerman Phisics "Unicorn"。これはまた先日伺ったユニコーン邸のインティメートな音よりもう少しモニターライクだけれど、同様に軽く動くシングルコーンが生み出すダイレクト感のある音。持続感と稠密感に満ちたテープの音は実に高SNで、テープヒスなどほとんど意識もしない。ハリー・ベラフォンテのカーネギーホールライブを堪能させてもらった。スペイン語で歌うククルク・パローマの来ること、来ること。帰ったらLPで聞いてみよう。

そしていよいよ部屋の半分くらいの位置に置かれたT-4と奥のコーナーにおかれたGRFのある部屋。いろいろ目移りしていた僕はGRFさんの説明も半ば上の空だったのか、CDでかけていただいた実に木質感の濃いオーケストラの音をGRFの音と思い込んでしまったが、これがT-4の音だったのだ。いや呆然とするGRFマジック。
 いろいろ聞かせていただくと、なるほどGRFでは出ない質の音もある。ホーンドライバーなどとは全く違うエアーに満ちた立体感を持って、奥に向けて広がる音。GRFさん自身が言っておられたご自分の原体験的な年代的に織り込まれた響きは多分、この「木質感的な響きの濃さ」そして「重さ」だと思うが、よくある足を引っ張るような遅さのあるものでは全くないのは、一番能力が高いと言われる50Wクロック強化バージョンのSD-05、同じくクロック強化したHDDプレーヤーによることも大きいのではないかと思う。白井光子さんのブラームスの歌曲集ではそのノーブルで凛とした表現に参った。強力なアナログ電源と独特の素子・回路を持つこのアンプのことをもっと勉強したい。

 そして、GRF邸の基本コンセプトのことをわかりやすく把握できるよう、ソース別にGRFの方は最近入念にセットアップされたアナログプレーヤーで鳴らすべく当日はチューンしてくださっていて、これも空間の違いがよくわかるヴォーカルのLP群が実に印象的で、またスチューダーB-62 で臨時に鳴らしていただいた38cm・2トラのマスターダビングのテープも実に浸透力のある音。う〜む。

 まあ、これだけの面子が多士済々いる環境の音はオーナーの鳴らし方による変化も大きく、今日はそのエントリー編を聞かせていただいただけだと思う。長いおつきあいになると思うし、いろいろとプログラムを考えていただいてるそうなので、これからどんな音に出会えるかとても楽しみです。
 おいしいイタリアンの夕食ありがとうございました。次は大阪で焼き肉行きましょう。沖縄も行きたいですね。

 先日のYさんといいGRFさんといい、身銭を切って、ご自分とかなり突っ込んだ時として厳しい対話をしながら、ものすごいエネルギーを注いでおられるので、それに裏打ちされた体験とノウハウがあり、本音で話し合えるところが実に頼もしくありがたい。いまのオーディオ界の閉塞性について僕が感じていることは、僕だけの懸念や不安ではなかったことが分かって、おかげでずいぶんと楽になったところもある。感謝。


2009年10月26日(月)
なめんじゃねえぞ!!
 うう、体調が悪い。疲れている事もあるが、原因の一つははっきりしている。ストレスだ。このブログは場外乱闘なしのつもりでしたが、すみません、URL消す前に、思いあまって書きます。我慢したが、我慢するほど身体に悪い。
 この際はっきり言っておこう。サイトに書くのは本人に直接言っても無駄だからだ。あるいはどこかでねじ曲がって歪んでいるから、ノイズだらけだから、通じる回路がないからだ。

 「もう少し分かってくれてると、士(もののふ)だと思っていたんだが。」折角なんとか忘れつつあったのに、とてもじゃないがやりきれない哀しい思いをかかえて、東京へ行く車中の人となった。ちょっとはもの書きのことを知ってるはずだから、もの書きやるときにゃ、それなりに調べたり裏とったりするくらい分かってるはずだろ?今回もそうだが身銭だって切る。当たり前だろ?どっかのブログでお気楽にアホな調子扱いてるのとは訳が違うんだ。
 おまけにうちに聞きにきたこともないくせに、人がこんな風に聞いてると決めつける根拠はいったい何なんだ?根拠があるならはっきりそれを踏まえて正面から真っ当に書きやがれ!
2009年10月22日(木)
お取り寄せ、でしょうか。

○面白いのでのっけておきます。Bursonオーディオが モディファイした「Prodigy HD2 GOLD Sound Card」。pcxのセールで$349.95USDだそうです。おお、Modもこの辺まで来ましたか。


○あまり説明していないので、我が家のプリアンプは真空管であることを知らない人が多い。才人 Roger Modjeski が設計した Music Reference RM-5 Mk2。全部で双三極管6922が3本。うちラインアンプには1本で、つまり1回路辺り1/2ユニット。一見何の変哲もないP-G負帰還1段増幅回路ですが、基本f特 0.17Hz〜350KHzでRogerがパテントを持っているらしく、カウンター・ポイントのSA-5などはこれをベースにしている。
 カウンターポイントは結構故障が多いらしいが、オリジナルの方は1枚基板(美しいアートワーク)で、とても安定している。これを愛情込めていじりまくって使っているのは、こちらのページの通り。アナログというのは、信号の通り道全て、例えばRCAジャック一つ、ヒューズホルダー一つで音が左右されるので、やるならアホみたいにとことんやるほかないのだ。で、かなり疲れ果てたある夜、神様が左肩(なんで左肩かは聞かないでください。)をたたいて、「今日はそれくらいにしといたろ。」と言ってくれるわけだ。(神様なんだから大阪弁もネイティブタングーだ。)

 Music Referenceの使用球 6922(6DJ8のヒーター電流違い)は今やディスコンですが、当然いろいろと試しました。結論、ロシア球の徹底した選別。(旧欧州球は良いものもあるがかなりばらつきもあり、選別などしていたらごっついお財布が必要。一方、我が家にはワオン・レコードの小伏さんとかGRFさんとか、左右レベルの微妙なアンバラを0.2dB単位くらいで聞き分ける耳の良い人達も来られるので、さぼるわけにもいかない。)



●で、これはpcxですぐに買いました。Pearl のCryo Tube  6H23P-EB Gold grade plus。ロシアの軍用管をクライオ処理したもので、クライオによって硬化されて電極間距離が安定し、マイクロフォニックも減少。そこから選別した最上級のGold Grade よりも、さらに優れた逸品。大分前に1本だけ買いましたが、これがGold Gradeよりもずっと凄い。ニュアンスやディテイルの出方が違う。これが現用の球
 もう手に入らないかとあきらめていたのですが、今回みつけてスペアに3本オーダーしました。「このスペアがあれば死ぬまで音楽が聴けると思う。ありがとう。」とヴィッキーにメールしたら、「今日送ったわよ。」と、もう返事が来ました。サンキュ。
 Mullard がお好きなら、ECC88/6DJ8のGold Grade Plus とGold Grade も数本出ています。ロシア球より高いけど、他のBlack Sableあたりより安いです。って、Gold Grade Plusの2本は僕が買っちゃいました。円高だしねえ、ホクホク。(^_^;)

○本日のオルフェウス君

バッファ 5875μS 
レイテンシ11.75ms (Nuendo4: Input 13.298ms   Output 24.943ms)

主としてVista64bitですが、当分これでいくと思います。それにしても底の知れない凄い奴。


※10月23日〜25日と東京行きなので、更新を休みます。

2009年10月21日(水)
-3dBFS

●オカンがいなきゃ昨日辺りからハードロック大会でがんがん中古LPを鳴らしているところだ。ジェスロ・タル3枚続けて聞くなんてのも良いかもしれん。うちには音源があって、そいつを聞くと流石に-3dBFSなんてのは音楽の破壊以外の何者でもない、ということを流石の流石の人達でさえ理解して途中で止めてくれと言う。単にやかましい、音がでかい、ちょいと歪んでいるというのは可愛いもので、そんなのとは質が違い、ラベルが違うのだ。

 で、そういうのが積み重なって「ハイファイの死」つまりは「音楽の死」になっていくわけだ。
 ローリングストーン誌でのドナルド・フェイゲンの発言を再掲する。「全ての技術的革新によって、音楽のサウンドは悪くなった。」「神はディテイルに宿る。しかしディテイルはもうどこにもない。」


 まーでかい音が好きならそれで良しということなら、てーげーなもんなんでしょう。

◎Superflyのファースト買おうかと思ってアマゾン除いたんだけど、試聴で引いた。経験上これは厳しい。これはBoxのPV狙いで行こう。んでミシェル・ンデゲオチェロ(Me'Shel Ndegeocello')を2枚注文した。人生というのはビターだけれど、あきらめない彼女の音楽を聴こう。

2009年10月20日(火)
ウブスタ君どうにかファイアー

ECHO Audiofire8を使って、ウブスタ君(Ubuntu Studio 9.04/ 64bit)からFirewireで接続して、音出しにようやく成功しました。といっても、まだ途上なのでヘッドフォンですが、近日中にいろいろ条件を整えて試聴する予定です。

 とまあ書いてますが、実際にはかなり大変な道のりでした。FFADOフルサポートと書いているから何とかなるだろうと思ったのに、FFADOが唯一サポートしている肝心のミュージックサーバーソフトJackが全然反応してくれません。
 1394のノードがカーネルに存在しないとJackのログが出たり、権限問題もからんでいるらしく、結局Ubuntu Studioを再インストールして、各種ドライバ類をインストールし、カーネル起動時の設定ファイルやら何やら書き換えては試し、設定を変えては試し、FFADOドライバを認知するまで、どれだけかかったことやら。やれやれ。

 で、再生については、もう経過省略しますが、Audacious、Amarok、Bansheeなど各種プレーヤーは音飛びが生じたり、FFADO+ECHOはALSAなどのサウンドドライバで内部的に認識されていないので、ECHOをデフォルトに出来ないことなどから使うに至らず、ちょっと大層ですが、DAWソフトArdour+Jackでの再生と相成りました。


○もうすぐUbuntu 9.10のリリースだし、今後も開発は続くので、まあ少しずつ物事は進展していくのだと思います。

◎並行していろいろと整理中。ふう。



○いろいろと溜まってます。沖縄の友人が送ってくれたモロッコの写真を何回も見ています。砂漠の日の出の美しいこと。まあ砂漠は無理ですが、週末の東京行きで前半の仕事が終われば後半はお楽しみなので、これで気分一新出来そうな気がします。

2009年10月18日(日)
いろいろありつつ、まとまりを探りつつ

 昨日の宴会はなかなかのもので、3人でワインが3本とビールが少し。僕も帰らなくて良いので、久しぶりに飲んだ。

 100インチワイドの画面で何か見ようという話になって、映像作家の作った作品をまずは「上映」する。ご本人にいたく喜ばれる。
 次に受けたのが「小松亮太&ブロドスキー・カルテット」コンサートのピアソラやヴィラ=ロボスの録画。ミュージシャンはやはり思いきりうたいたいのだ。こんな時代には、原初に戻って感情を発露できる音楽が必要だという事を感じているのだ。他にもヒナステラとか南米の音楽にはまだ尽きせぬ宝庫があると思う。

 んで、まあ、他にもいろいろやってるのですが、書く時間がありません。

2009年10月17日(土)
今日はホームパーティー

 友人2人が遊びに来る。遅昼で香菜とローストビーフのシノワ風、茸のパスタ、炙ったペパロニ(パプリカ)とアンチョビのサラダ、その他モッツアレラ入りグリーンサラダなどを作る予定。ちっとばかし疲れたので、こっちで気合い入れるぜよ。オーディオばっかりやってられんし、コンピュータも見たくない。明日はキーボードはたたくけど、自分のためだけに時間を使う。

 おお、忘れてた、デザートにはラ・フランスと新高梨とアルザスのゲヴュルツトラミネール。ミントがあればもう言うことはないが、ディル/フェンネルかパースレでもいいかも。

 そのうちの一人はアメリカで長い間仕事をしてようやく帰国、骨休み中なので、いろいろな話も聞けるだろう。人生は短いし、付き合う人間は出来る限り選ぼう。

2009年10月14日(水)
あれこれ、もろもろ

○来週末、また東京行きで、それ、までにちょっとばかりWindowsのヘヴィな資料を作らなくてはならない。あ゛あ゛。

●13日頃出荷予定とか行ってたのに、エコー君(ECOH Audiofire8)はまだ来ない。う゛う゛。
今日来たメールでは15日頃になっている。ほんまかいな。
いつになったらウブスタ君をちゃんと聴けるんだろう?え゛え゛〜。

●ウブスタ君の再生ソフトの一つAmarok2.0はやはり挙動不審で安心して使えないので、1.4に戻した。とりあえずこちらはちゃんと動いているようだ。さてどのルートから音を出すのが良いのか?やってみないと分からんね〜。

◎今欲しいモノ、LINDEMANNのUSB-DDC 24/96。超小型でキュートだし、DD変換だけなのでバスパワーに徹して電源を省き、安価になって音もなかなか良い。既に高音質なDACなど持っている人にはぴったりだ。FirewireだとWEISSのINT-202あたりがAES/EBUも出力できるので、ぐっと拡張性も広くなる。
 最近は「jack-presence detection」と言って、スイッチオンせずにUSBや1394ケーブルのプラグをコンピュータに挿しているだけで機器が検出されたりする。本当はアース/グラウンドを遮断するためにバスパワーでない機器は、信号ケーブルの電源ラインをつながない方が良いのだろうが、大勢にはさからえないといったところだ。

◎RME FirefaceUCはFireface400とどれだけ違うか、音質を確かめておかなくっちゃ。



○友人が送ってくれた沖縄祭りの写真。亜熱帯と言っても結構冬は肌寒いんだが、今の季節はまだ夏の名残か。

2009年10月13日(火)
友人達のこと、久しぶりにオカンの話
◎つい先日知り合ったのだが、Yさんとは何回もメールのやりとりをしている。ふたりともきっちり目だからと言うこともあるが、要は少しもどかしいわけでせっせとお互い専用の辞書造りをしているわけだ。まあ、普段言えないような鬱憤も言えるというのも有り難いが、こういう長い目の作業が出来てとても嬉しい。生り物は樹についたままでゆっくりと熟していくのが何よりだ。
 ジーメンスには古武士のようなイメージがあったが、僕的にはむしろゲルマン・北欧神話を思い出させる。あの北の森や山々の大地の精霊や神々の深い声に連なっているような気がする。明けの明星ら星々と大地の匂い。
 何かがすこしずつ結ぼれ、またほどけていく。これから季節は冬に向かうが、なにやら雪割草でも咲き出しそうだ。

●この週末は三島と浜松でオフ会があった。正直とても行きたかったので残念だ。旅をし友人達に会いたいと思う。知らない土地でも友人がそこにいれば、もう半分制覇したのと同じようなものだ。
 今、常にも増して自分の立ち位置をシフトさせていきたいと思っている。それには友人達の音を聞かせてもらうのが、一番だ。ネットワークのノードとしての自分と旅するパケットとしての自分。どちらが欠けてもアンバランスになる。

○「PCオーディオfan」がお陰様で好評で、第2弾が来春出る事になった。皆さん、ありがとうございます。勿論、回が進むほど具体的な所へ入って行かなくてはならないので、そのときはぴんと来なくても後で読み返せるような、そんなふうに役に立つモノにしたいと気を引き締めて思っています。

○最近オカン(91歳、立派な認知症)がとんと登場していないのですが、週に4日はしっかりと居ります。ゆっくりとですが認知症は進行しつつあり、今日も夕食のカレーをしっかり食べた2時間後に「お腹減った。まだ何も食べてない。」と宣って朝食用のパンなど食うわけです。まあ、家にいれば同じ事を3〜5分おきに言いますし、時には早朝にたたき起こしてくれますし、デイサービスに行ってくれて弟のところも含めて家族は何とか保ってる訳です。といっても木曜日に週最後のデイサービスに送り出したら、どっと疲れが出ます。

 まあ、こちらも慣れて来ているので、何とかやってますが、難聴がひどくなって時には叫ばなければ行けないのが辛いことの一つです。
 ひとそれぞれに事情は有るもので、僕もまあその傍らで何とかやってるわけです。外へ出て行けるのは週末のみ、弟の家族に無理を言ってせいぜいが月曜日、あるいは眠いのを頑張って木曜日の午後、というところで、こう言うのもシンデレラ・リバティと言うんでしょうかね?

 でもまあ、親ですから大事にしたいし、オカンが頑張ってくれたから母子家庭でも兄弟2人とも大学も行けたわけです。いま91歳で病気も入院もせず元気なので、とても有り難いです。伊豆の貧しい農家に長女として生まれ、いままでさんざ苦労したのですから、ちょっとは安んじて晩年を送って欲しいと思いますが、日々しなくてもいい心配と取り越し苦労の山です。なんにせよ、せめてこのまま長生きして欲しいなあと思います。


 最近は写真を撮ってないので、これは6〜7年くらい前の80代半ばのとき。
 この頃はまだもう少ししっかりしておりました。

 「長生きするリスク」というものを感じるし、そんなのはおかしいという気もするのだけれども、グローバル化は生産性の落ちた人間を救ってはくれないのは確かだ。
 「セーフティネット」と言うだけでなく、何かが必要だ。

 グローバル化が、自己防衛に長けて、見えない壁をせっせと作って人の話を聞かない人間達を作り出しているなら、結局どこかがおかしいのだ。

 直接聞こえないが確実に音を悪くするのはデジタルの歪みとノイズだ。


 
2009年10月12日(月)
OSのこと〜Vista、Mac、UNIX

◎いろいろ考えてVista 64bitのSuper Fetch、Pre Fetch、Reday Boostなどのお節介機能をまとめていくつか切った。流石に音には変化が現れて、高域の抜けやら音場感などに違いが出る。

 Vistaの環境最適化には機能の無効化や停止よりも、プログラム優先設定だけでなく、MMCSSによる動的なスレッディングとその優先順位の取扱いの効果が大きいかも知れない。しかし、C++とか言われても手を出せないので、とりあえず情報収集だ。

XPからVistaへ、音声アーキテクチャは大きく変わっており、一方、Vista(Windows6.0)と7(Windows6.1)はカーネルは同じであり、ドキュメントがまだ出ていないので確認できないが、おそらく音声アーキテクチャに大きな変化はないと推測される。

 Windows XPが登場したのは21世紀に入ったばかりの2001年11月16日で、それから約8年という年月が経過している。Vistaをスキップしている人も多いので、XP→7という移行をする人も多いと思うが、Windows XPからWindows 7への上書きアップグレードはサポートされていないのでいろいろと注意が必要だ。

●さて今日届いた「Mac OS X 10.5 Leopard UNIX的システム構築」(アスキー)。ご存じの通りMac OS X は、10.5 LeopardからはUNIX管理団体「The Open Group」が互換性を認めた公認UNIXだし、Snow Leopardもそうだ。だからUNIXコマンドがそのまま使える。
 これまでMacはカスタマイズできないとブーたれていたが、先日MacBook Proのトリプルブートを設定した際にコマンドの持つ威力に深く感銘を受けた。つまり、コマンドラインにMac OS カスタマイズの突破口があったのだ。

●実はしばらく前からMacの事などを勉強させていただいているサイトの一つに「スピノルさん」のページがあります。

 同じオルフェウス使いという事で見つけたんですが、ソースコードを読んで書かれる人ですから、いや参考になります。勉強になります。MacOSやアプリの内部や挙動が見えてくるし、コンソールでのコマンドラインでMacを動かしてシンプルな構成で音楽再生も実行出来る。コンピュータ・オーディオではともすればPC的理屈で決めつけたがる向きが多いのですが、スピノルさんの場合は、音質は別であると、それで割り切ろうとしないところが頼もしいです。ありがとうございます。<(_ _)>

 まあ、音質は別であると言っても、ArdourというDAWソフトからコマンドライン再生に切り替えられたので、きっと大きな音の違いがあるだろうと期待しております。Ardourには僕もこれからウブスタ君(Ubuntu Studio)で取り組もうとしていますので、そこから見えてくるものもきっとあるでしょう。

 というわけでUNIXコマンドを基本から勉強したいと思ってこの本を買ったわけです。まあ、成果が出るにはそれなりの時間がかかるでしょうが、ぼちぼちと取り組みます。

 またコンピュータオタクのブログ化してますなあ。ま、いっか。



「Mac OS X 10.5 Leopard UNIX的システム構築」(アスキー)

 なかなか分かりやすい感じがします。でもシェルスクリプトとコマンドとの違いもよく分かってないのですが。(笑)
 コマンドはスパッと効くので、なんかはまってきたなあ、という感じです。


2009年10月10日(土)
Y邸訪問記、あるいは温故知新。

●先日GRFさんにご紹介いただいたYさんのところに遊びに行った昨日は、とても充実した日だった。写真を撮るのも忘れて聞いたりお話ししたりしていたので、写真の方はシステムのご紹介も兼ねてこちらのGRFさんのブログをご参照ください。(GRFさん済みません、ありがとうございます。)

●さて初期・中期・後期のSPEP(わかりやすく言うとシングル盤)、初期LPなど、3台ある内の2台のアナログプレーヤーで聴かせていただいた音源は殆どがモノラル。そしてスチューダーB-62で再生する19cm/2トラックのアナログテープもちろんコンピューターオーディオやデジタルディスクプレーヤーも揃えておられる。

 スピーカーはジーメンス/オイロダインだし、78回転のSPではもっとヒスノイズが載ったカーコーした音を予想していたのだが、実に滑らかなバランスの良い音で、何よりもダイレクト感と実在感が凄い。EPにも腰高な感じはまるでなく、レンジの不足感も特に感じない。
 そして我が家ではそれなりに鳴るのだけれどももっと濃い音が出るのではないかと期待してビル・エヴァンスとマイルスの初期盤をもって行ったが、Yさんが「これはお宝ですよ。」と言ってくださったくらいで、これが驚くほど良い。我が家のSOTA+Eminent2.5+ZYXクライオでは絶対にこうはならない。


 そもそもがEMTとがラードの2台のアナログプレーヤーもまず針圧も違えば、それぞれに針先やEMTの各種カートリッジがずらりと並び、これらを一見軽々と使い分けておられるが、察するにもの凄い時間と努力を費やしてここまでまとめ挙げられたのだと思う。第一、これらのプレーヤーでさえうまく鳴る盤と鳴らない盤があるのだから、「その音源・ディスクが作られた時点の機器で再生する。」というのは僕のこれまでの経験からしても生半可に実現出来る事ではない。

 そして圧巻はその日に届いたばかりのN.K.コールの19cm/2トラックのアナログテープ。音がびっしりと詰まっている稠密感と滑らかさが凄い。これはテープにはまる人が続発するのも無理はない。

◎聞きながらいろいろ考えた。
1.この何十年かオーディオは本当に進歩していたのだろうか?人間の命は短いし、意識して勉強しないかぎり長期的視野を持つことは出来ない。そして変に「進化論的歴史観」を植え付けられているので、我々は一方通行的進化だと思い込んでいるが、フォーマット的にみれば78→45→33.3と回転数はどんどん低下していき、さらにデジタルでサンプリングするなど、利便性は向上しローコストで長時間再生できるようになっているものの、フォーマット的にはむしろ低下の一途をたどってきたといえよう。
 勿論、回転数だけの話ではなく現代カートリッジの性能と情報量はもの凄く向上しているので、細部の再現性は一方で間違いなく向上している。しかし物量の投入とその質感にはやはり抗えないものがある。

 
長期的視野に立てばデジタルにおけるHiRes再生とは、こういう「失われたもの」を取り換えそうとする試みとしても整理されるべきだろう。

2.モノラルというのはそれ自体が完成された一つの世界だということ。Yさんの装置ではモノラル信号は1回路のフォノイコでデコードされ、等しい情報がステレオに分岐してパワーアンプに供給される。モノラル用カートリッジは垂直方向の感度がないので基本的にトレーシングは安定しており、ステレオ用カートリッジでは出せない音がある。

3.オイロダインというスピーカーは平面バッフルでの使用を基本としているらしく、ウーファーは超強力なマグネットと軽いコーン紙で前後の低音の回り込み打ち消しなどものともせず、レンジよりも中高域のホーンと揃ったスピードの音の出方が身上と見た。F特性を見ると非常にフラットで、これはもうノーチラスに近いレベルだと思うし、この音の出方には物量とノウハウを思い切り投入して初めて実現される、共通する何かがある。
 しかし完全にオーバーダンピングだし、凄い逆起電力で生半可なアンプでドライブしてもむしろ振り回されかねないパワフルさがある。そこらあたりは殆ど金庫にしか見えないマッキントッシュの200W業務用管球アンプがコントロールに大きな役割を果たしているのではないかと思う。この時代のアメリカって本当に凄かったんだなと思わずにはいられない。


4.いずれにせよ、これだけの異なった種類の音源の、ここまで整えられた再生を実現するにはもの凄い時間とパワーが必要なことは疑いがない。そして何よりもこれらの音楽に対する愛情。
 CDプレーヤーで聴かせていただいたジプシーギターの音はちょっと異質なところがあったが、例えばジャンゴ・ラインハルトのギターテクニックがどういうところから来ているのか、ジプシーギター奏法の特徴やフラメンコギターとの違いなど、アメリカから入手された特注ジプシーギターそのものを目前で弾いて解説してくださったので、非常によく理解できた。音楽第一、そのために強い意志と努力でオーディオを使いこなしに行く。僕は強く強く賛同する。


5.ただこの時代の音楽に少し接点はあるけれども、この後の時代や同時代のアーティストにむしろ僕は重きを置いている。音的にも演奏している空間そのものの響きを切り取って部屋に持ってきたいというのが基本的な思いだ。もちろんそこに音の強さと実在感を加えるべく日々努力しているわけです。もし部屋にもっと余裕があれば、モノラルあるいは初期ステレオLP用のプレーヤーを追加する事も出来るだろうが、どう考えてもそれは叶わぬ事だ。逆にそういうディスクを入手したらYさんのところへお邪魔して聞かせてもらえば良いのだ。

 考えてみれば大阪の北のYさん邸、南の我が家とこの2軒を回れば新旧殆どの音源・フォーマットを最前線で聴くことが出来る。どないだ?大阪も捨てたもんやおまへんやろ?


 結局、どのような音楽を必要としているかなのだ。理屈ではない。言葉ではない。音楽への思いがあれば、たとえ4畳半であろうとプアなシステムであろうと、何ほどかの思いの丈は音となってほとばしり、溢れ出すだろう。卿らよ、あなたの胸の中には熱いものはあるか?あなたはその音楽を生きていくために必要としているか?

2009年10月8日(木)
Ubuntu Magazine Japan 創刊、ウブスタ君近況、Vistaチューニング他

●館三さんの「朝日館三日記(続)」の10月2日記事を拝見して、東京で入手して読みました。「Ubuntu Magazine Japan vol.01 (アスキームック)」

 この創刊号は全くの初心者の方にはピンと来ないと思いますが、少しやってみてから読むと実に有り難く役に立ちます。やろうかなー、と考えている方は是非ご入手をお薦めします。次号はいよいよUbuntu 9.10 の日本語リミックスCD-ROM付きで11月発売予定とのことです。
 Ubuntuの雑誌が定期的に刊行されるなんて、いやー時代の流れを感じますね。用語集によるとライバルはFedoraとか。そのうちそっちも、....ダメダメ、時間がないってば。

実は館三さんのブログと「uta blog〜タイムドメインで超高音質〜」の2つと、それぞれのコメント欄での館三さん、utaさんに加えてKojikanさんのコメントにはずいぶんと勉強させていただきました。Ubuntuについてまとめたときにお礼を書きたかったのですが、まずはここで篤く御礼を申し上げたいと思います。<(_ _)>

 お二人は Ubuntu 9.04(64bit)でいろいろと再生しておられますが、僕の場合は今後試される方々の事も考えて1パッケージにまとまっている Ubuntu Studio 9.04(64bit)で行くことにしました。Ubuntu studioはこれまで 8.04→9.04 のリリースなので、次は多分来春の10.04でしょうか。その方が落ち着いて取り組めるので良さそうですが、来年10月までにバージョンアップしないといけません。


●お役に立つかどうか分かりませんが、再生ソフトについては Audacious に加えて最近 ALSA Player をいろいろと試しています。

1.ALSAのDmixer ではデフォルトでサンプリング周波数が48KHzになっているので、CD再生の場合44.1KHzに変更する必要があります。

 ここここを参考にALSA1.0.9 rc2以降はデフォルトになっているDmixerの設定 /usr/share/alsa/pcm/dmix.conf を変更して、サンプリング周波数を48KHzに、 format S32_LEにしました。これでかなりクリア目になったと思います。(ただし3年前の記事でその間の変更が結構あるようで、同じコマンドでも動作しましたが、結局最低限のこの2箇所の書き換えだけにしました。)


2.Dmixerを調べると一般用に設計されたもので、必ずしも「sample-accurate」ではないようで、そういう用途ならばJackを使った方が低レイテンシで良いようです。

3.どうもALSA出力はAlsa-mixerなどあちこち経由するみたいで、ALSA PlayerをALSAで直に出力するとパワフルですが、どこか濁ったような感じもあり、すっきりしません。

4.Amarok 2.0は未だに挙動不審で、たまに思い出したように鳴る程度なので、1.4に戻そうかと検討中です。よって今のところ Audacious+ALSA PluginでStyleaudioのUSB DAC に出力しています。

5.JackはまだUSB DACを認識してくれないので、来週届く予定のECHO Audiofire8で本格的にJackの設定をする予定です。Audiofire8をデフォルトに設定したいのですが、さてどのように設定したものか?
 やはり.asoundrc ファイルを作って見ましょうか。とにかく実際に接続して認識されたうえで、そのPCMデバイス番号などを見てから決めましょう。

ももかんさんのフォーラムで「Vistaのレジストリーのチューニング」が載っていたので、早速やってみました。「複数のプロセッサ コンピューターで実行している場合、プロセッサの負荷が複数のプロセッサに分散しません。」という現象で、レジストリのProcessorAffinityMaskをプロセッサ数に応じて変更しました。
 これは結構きりっとしてきたように感じましたが、同じデータでPC内部で設定を触るだけでなんで音が変わるんでしょうね?
 それはともかく、これで最近少し食い足りなかったところが良くなったので大変に嬉しい。


 次はMMCSSだが、これがまた動的に働くので難しい。

○どのOSもそれぞれに特長があり、難儀なところもある。要は選択肢つまり多様性があることが大事なのだと思う。PCオーディオなんて切り口はもともと多々あるわけだから、物事を一色に染めようという決めつけには注意された方が良い。巷の声に振り回されずに、しかし思い込まずに、ウェブの記事はあくまで参考にして、ご自分でいろいろと試されると良いと思う。手間ですが、結局深い情報は英文サイトにあるので、頑張って読んでみるのも役に立ちます。

●今回すべて 64bit OS にしたのも友人達が使っているのでやっぱりやらにゃあ、ということと、いろいろ試しておきたい、と言うことで始めたもので、皆が皆これからは64bitにせよ、と言っているわけではありません。(時々32bitの日本的引き算の美学が懐かしくなるときもあり、バックアップ&比較用に環境はそのまま保存しています。)

 またLinuxもまだまだ拡張性には乏しいので、出来るところからやられれば良いと思います。ただ、フリーウェアだし気軽に試せるのでは、という点もあります。

 とにかく何かを決めつけたり、押しつけたりしたいとは毛頭思ってないので、マニュアル的に受け止めず、参考にしていただければと思います。


◎さて、明日は在阪のオーディオ仲間の所に遊びに行く。ジーメンスのオイロダインやいろんな珍しい機器、ソフトに出会えそうで楽しみだ。何よりも物事の理非曲直を弁えた朋友(とも)が出来るのが本当に嬉しい。



 ついでに館三さんの見事な要約も引用させていただきますと
1. Ubuntu Japanese Teamの方々の全面協力
([基本用語集256]は永久保存版)

2. 次号発売日以降にCC-BY-NCで公開の予定
(これは日本の出版業界では異例)

3. 印税1%相当をUbuntu Japanese Teamに毎号寄付
(この本を買うことでUbuntuの発展に貢献できる)」


2009年10月7日(水)
TIASでわしも考えた。

○いろいろあって予定を1日延ばして、昨夕東京から帰阪しました。

◎さほど期待もせずに出かけたTIASでは、デモ音源にPCが用いられるブースも増えてきて、製品についての質問や意見交換するなかでも「大きな変化が起きつつあり、何とかして行かなくてはいけない。」という業界での意識変化を感じたこと、いろんな人との出会いがあったことが一番の収穫だった。
 業界での意識変化と言っても「こうすればよい」と言う方向が定まっているのではなく、方向性を探る段階だが、問題は企業のトップがどこまで認識して判断できるかだと思う。その辺りではいささか心許ないが、とにかく舵を切らなければならないのは確かなので、僕のようにたまさかそこにいるだけの者でもできるところは努力したいと思う。

○香港のKentと再開したが、バリバリに元気で、新設した「WEISS Asia」では、いまDaniel Weissがサンフランシスコに現物を持って行ってるのだが、Firewire入力でS/PDIF、AES/EBU、光の3系統出力のインターフェースの新製品INT 202とMinervaなどワイスのコンシュマー製品を扱うそうだ。日本地域にも担当者を置いて、販売価格をリーズナブルに押さえるために小売店への直販体制も構築していきたい、という大きな志だ。「言われれば何処にでも出かけていってデモンストレーションをやる。聞いてもらったらワイスの製品がいかに高音質か価値あるものか分かってもらえると思う。」

 好漢保有音響的情熱。加油!



バークレー/αDACのBADA端子が具体化していないのは残念だった。

 よく誤解されますが、僕の場合できるだけPCデータで伝送したいというだけで、別に1394そのものにこだわっているわけではないので、僕個人としてもそろそろ
DLNSをシンプルなところから試したいと思っている。ネットの時代ということなのだ。

 それにしても腰を据えて使いたいストレージが無いのが辛い。ファイルシステムというのは超膨大な知識とプログラミング能力が必要で、ゼロから設計して使い物に出来るのは世界でもせいぜい100人から1,000人のレベルなのだそうだ。San Diskの新ファイルシステムSSDも多分その関係で遅れているのだろう。

USB-DDC 24/96
◎ドイツのNorbert Lindemann氏High End.Ltdのヘンリー・ディエン氏と話をしていて思うのは、実証主義という事だ。データがたちどころにどっと出てくるし、裏付けもいろいろある。音とデータを双方から見ておられるわけだ。
 プロからお話を伺うと、一つのチップの測定でさえ膨大な作業と経費が必要になるそうだ。それは周到な設定とアルゴリズムで、しかるべき測定器を使い、実験用のデータを走らせて測定をするものなのだそうだ。千万単位の費用をかけて。

 それにしても僕なんかはオシロをたまさか覗くぐらいで、とても測定などとおこがましく言える事はしていない。もちろん理論的に整理する努力は絶対に必要だし大事なものだと思うが、そういう努力をしているからと言ってすべてが理論的に整理できるわけでも、出来ているわけでもないだろうと思う。PCオーディオあるいはオーディオでどこまできっちりと音質との関係で実証的に確定できているものがあるのだろう?
 例えば論証とか一口に言うけれど、それは「らしき理屈がひととおり立った。」というだけでは当然すまないわけだ。だから我々素人ではそういうらしき理屈の仮説程度の域を超えることは当然に出来ないと思うのだ。もともと多様な切り口があるものを「目くじら立てて口角泡を飛ばす」ようなことはしたくない。もうPCオーディオも俎上に載ってきているのだから、いずれプロ達が時間が、完全にではないにしてもより以上に整理していってくれるだろう。

 だから柔らか頭で仮説は仮説として動かせるものとして持って、出てくる音は音として捉えて、とりあえずはより良く音楽を聴けるように工夫していけば良いと思う。

2009年10月2日(金)
Mind Circus

偽りだらけのこの世界で
愛をまだ信じてる
少年らしさは傷口だけど
君のKNIFE


 中谷美紀のCDがでたのが1996年と知って驚いた。まだそれだけしか経っていないのか。僕の中ではもっと昔だと思っていた。記憶は、心の中の過去はとても曖昧な世界だ。
 10年以上眠っていたDATで昔CDから落としたテープを回すと、良く言えばウオームな、悪く言えばまとまり優先というか、でも不思議とデジタルメディアとは感じない濃さが面白いところだ。
 こうなると中を開けてクロックを触ろうかとか思いはじめるから、「待て待て、送り出し側のクロックの甘さの問題じゃないか。」とも一方で思う。DATは録音時はスレーブだからね。
 過ぎゆくものは過ぎ去らしめよ、これはこれで良いではないか、という気もする。まあ、もう少し走らせてからまた考えよう。FMエアチェックにはこのままの方が楽しいかもしれない。

 過去は常に揺らいでいるし、不確かだ。でも全てのものごとは螺旋を描いて進んでいくので、僕もぐるぐると回っていると言うことなんだろう。
 「きっと生まれ変わる今なら メリーゴーラウンド」(「メリーゴーラウンド」山下達郎)
 おお、そんなことは決して起こらないんだよ。
 すべては浅く、深く、過ぎていく他はないんだよ。
雨の中の涙のように、風の中の嗚咽のように。

※明日から5日(月)までIAS東京行きで更新を休みます。



 フラットする声は正直苦手だけれど、圧倒的に曲の良さか。
 ええい、CD密林ポチしちゃったぜ。

2009年9月30日(水)
何十年ぶりかのエアチェック。なにか楽しいね。

○今は昔、TRIOのKT8300というアナログ式のFMチューナーが結構長い間活躍していたが、最近はBGM程度にしか使っていなかった。アナログ式、つまりはバリコン(懐かしいじゃろ?)で選曲するので音も良いらしい。モニターオーディオのインターネットラジオの記事を書いたときに、ヨーロッパではFMはデジタル化されていることを初めて知った。日本はアナログ放送なので、これは貴重な音源だ。そこで、TEACの「オーディオタイマー」(写真上)をAmazonで買って、死蔵していたPioneerのDATデッキ「D-07A」(写真下)とKT8300をコンビにして、留守録する事にした。しかし、まあ、エアチェックって何十年ぶりだろう。レベル合うかなあ?

p.s.マンションの共聴アンテナはノイズの塊なので、FMアンテナの5CFBもMondialのグラウンド・アイソレーショントランス「Magic Box」経由でKT8300に入れてます。アイソレートしないと、ニュアンスが全部飛んで無くなる。鶴亀鶴亀。



◎昔「CDはDATに録った方が音が良いじゃん。」と思ったのを懐かしく思い出した。思えばCDとのビミョーなお付き合いはこの頃から始まったのだろう。

●実はなんでFMエアチェックをしようと思い立ったかというと、きっかけは「オーディオベーシック秋号」での傅信幸さんの記事で渡辺亨さんのNHK-FMの番組が紹介されていたため。渡辺さんお薦めのCDなども今回買ってみて確かに良いのだけれど、僕的には少し好みがずれているようなのもあったので、やっぱり聞いてから買うようにしやう、という訳です。これでクラシック以外の音源も確保していくのだ。

 で、ネットで番組表を調べると「世界の快適音楽セレクション」は土曜日の午前9時に移っている。ゴンチチがナレーターで、曲担当として渡辺さんを含む3人が交代していく訳だ。
 ちなみに「渡辺亨 音楽」でググると2番目になんとゴジラさんのブログが出てくる。いや、世間は狭いというか、みんなニッチだねえ、というか。6日には大貫妙子のパーソナリティ番組もある。

 やっぱりラジオって人間くさくていい。なにか楽しいね。

2009年9月28日(月)
音源=入力の質と鮮度、IAS東京

○今日は朝からいろいろと溜まっていたものを片付ける。今日からまたオカンのお泊まりなので、掃除もする。合間のオーディオ工作。昔と違ってがんがんやるなんて事はなくて、むしろやる意欲が湧くまで時間がかかる。音楽を聴くためにやってるんで、音源確保も含めてそっち優先。

 TJC先輩の名言「オーディオも入力の質と鮮度を上げるのが一番です。一度失った物はいくらアクセサリーに凝っても、戻ってはこないからです。 
 音が変わる事が、オーディオの全てでは有りませんよ! 」


●なんかコンピュータがらみのややこしい事ばっかりやってるなあ、と思っておられる方が大部分だと思います。でもこれはいろいろな可能性を見極めるためにやっておりまして、いずれオーディオ的に整理されて、どこかに還元されていきますので、ゆっくりとお待ちください。

◎来週末はIAS東京なので、それまでにいろいろと整理せねば。知った顔に会えると嬉しいな。

2009年9月27日(日)
ちょっと早いPart2移行

●昨日は図書館に行ってユルスナールの全集を見つけたり、夕方CDなど機器、本を読む。静かな1日。そのかたわらささやかな悪巧み。まあ、懐かしいアナログ音源(日本は、ですが)を録音できるようにしようというモノ。

 今日はPhilipsのCDなどHMVにオーダーする。そのうちにまとめてご報告。まあ所詮は遊びですから、音質の違いにこだわらなければ平和だけれど、正直結構違うので、いまは音源の確保の方が急ぐと思う。

     

◎このページはIBMホームページビルダーのWEB日記で書いてますが、これがまた癖があって見かけよりず〜っと時間がかかる。おまけに最近はWebKitなどブラウザ群雄割拠なのでCSSの見え方も勝手気ままでもうバラバラ。Sigh!

 で、自力更生。これで当分やってみよう。

○今日のオルフェウス君
  バッファタイム 5,750μs
  レイテンシ    23.00ms (Nuendo4: input 24.535ms、output 35.941ms)